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なかやまきんに君「ヤー!パワー!」で流行語大賞ノミネートの“前代未聞”って?

なかやまきんに君「ヤー!パワー!」で流行語大賞ノミネートの前代未聞って?の画像1
筋肉にピザを食べさせているきんに君

 11月4日、発表された『2022ユーキャン新語・流行語大賞』にノミネートされた30語は、「きつねダンス」「知らんけど」「青春って、すごく密なので」「ヤクルト1000」など、今年を代表するものばかり。なかでもとりわけ話題となったのが、なかやまきんに君の持ちギャグ「ヤー!パワー!」だ。

 流行語大賞候補に芸人のギャグが入るのはめずらしくもないが、「ヤー!パワー!」は少々事情が異なっている。

「その年を切り取る流行語大賞に芸人のギャグは必須。ここ数年は大賞から遠ざかっていますが、スギちゃんの『ワイルドだろぉ』、日本エレキテル連合の『ダメよ~ダメダメ』、エド・はるみの『グ~!』などは大賞を取りました。しかし、これらの芸人は、そのギャグでブレイクした人たちばかり。なかやまきんに君は『ヤー!パワー!』というフレーズを20年以上使い続けており、昔からのネタが流行語大賞にノミネートされたのは異例です」(エンタメ誌記者)

 きんに君はノミネートを受け、さっそくTwitterに「皆さん、たくさん広めて頂きありがとうございます。ヤー パワー ハッ」とポスト。ここ1~2年、きんに君はCMに引っ張りだこで、流行語大賞ノミネートは大ブレイクを世に知らしめる結果となったが、彼のように長い潜伏期間を経てブレイクする芸能人は少なくない。

「浮き沈みが激しい芸能界は、突然売れっ子になったり、一旦消えた後に再ブレイクしたりする人が現れるのが面白いところ。アイドル時代はこれといってパッとしなかった朝日奈央、ロケ芸人として引っ張りだこのチャン・カワイ、50代にしてブレイクの真っ只中にいるずん・飯尾和樹などは、ある時、突然売れた典型的なタイプです。

 一方、再ブレイク組でいえば、まず有吉弘行がそうですし、超売れっ子のヒロミや若槻千夏も1度は表舞台から消えた経歴の持ち主。ボヤキ芸からキャンプ芸人になったヒロシ、一度は完全にテレビから姿を消しながら復活したもう中学生なども再ブレイク組です」(テレビ情報誌記者)

 きんに君の場合、突然売れっ子になった印象もあれば、再ブレイクのような印象もある“ハイブリッド型”だが、テレビ界はどんな人材を求めているのか?

「きんに君の成功を見ると、キャラがハッキリしていて持ちギャグがある人はやっぱり強いなと感じます。そういった意味では髭男爵、クールポコ、レーザーラモンHG、レギュラーなど、キャラが立っていて『この人といえばこれ』というフレーズがある人は、いつでも再ブレイクの可能性はあるでしょう。

 子どもたちにとっては、昔流行ったかどうかなんて関係ありませんし、そのフレーズがSNSでバズるパターンもある。子どもが好みそうなフレーズが持ちネタにある人たちは有力な再ブレイク候補です」(民放バラエティ番組制作関係者)

 一方でテレビマンは、元・売れっ子へも熱い視線を送っている。

「昨今のテレビ事情を考えると、昭和~平成初期は大切なキーワード。今やテレビのコア視聴者は中高年で、彼らが知っている人が出ていないと視聴率は伸びない。実際、昭和やバブル期を扱った番組がいい数字を残しています。

 その流れで言うと、山田邦子、森脇健児、川合俊一、森口博子、たけし軍団のメンバーなど、最近はあまりテレビで見なくても、知名度が極めて高い人は貴重です。こういった人たちはテレビのお約束を熟知しているので仕事がやりやすいですし、トークスキルも高い。今年の紅白歌合戦は80年代に焦点を合わせたプログラムになるとの噂ですが、トークバラエティの世界でも80年代復権がやって来るかもしれません」(同上)

 若者にとっては“老害”かもしれないが、そもそもテレビを見ないのだから無問題?

木村之男(芸能記者、TVウォッチャー)

1972年生まれ、東京都出身。大学時代にライターとして活動し始め、出版社~編集プロダクションを経てフリーに。芸能・カルチャー・テレビ・広告業界などに精通する。趣味はテレビに映った場所を探し出して、そこに行くこと。

きむら

最終更新:2022/11/09 07:00
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