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日刊サイゾー トップ > エンタメ > お笑い  > M1予選“敗退”も面白かった10組
TPの芸人礼賛

『M-1』3回戦ネタ動画全部見男が注目する“敗れた”けれど面白かった10組

決勝に期待かかるコンビもアマチュアの星も、無念の敗退

『M-1』3回戦ネタ動画全部見男が注目する敗れたけれど面白かった10組の画像2
YouTube「M-1グランプリ」チャンネルより

エナマキシマ
 芸歴3年目のハーフと日本人のコンビ、あとは誰かのラジオでツッコミの坂田くんが『君の名は。』が好きと話していた。驚くほどにこれ以上の情報が出てこない。ハーフであることを多少いじったネタではあるが、普通にボケが強くてツッコミもしっかりしている正統派で面白い。

 関東で頭角を表しつつある「センチネル」もそうだけど、外国人やハーフのコンビは「日本語が流暢」というところで笑いを取りにいくことが多い中で、そこに頼らずしっかりネタを作っているのにも感心する。

翠星チークダンス
 衣装がパキッとした男女コンビ。女性のちろるさんの声が抜群にいい。「思わせぶり」という男女コンビならではの設定から、男性の木佐さんがスイッチ入るとボケツッコミが逆転して狂気じみていくというとても高度な漫才。いつもネタの筋が通っている印象で、2人ともやりたいことやりたくないことがはっきりしてて芸人としての美学を感じるのでとても見やすい。

空前メテオ
 去年の3回戦がとても面白くて注目していたコンビ。今年も素敵なネタで快調に笑いを取っていたのだが最後にネタを飛ばしてしまい惜しくも敗退。本人たちは相当ショックを受けているようだけど、『M-1』を勝ち上がるために不可欠な「ドラマ性」が生まれた瞬間だと思った。来年が本当に楽しみだし、今年の映像を数年先の『アナザーストーリー』で見たい。

 ちなみにネタを飛ばしたときの心境やその後の過ごし方など、本人たちのラジオ『空前メテオの唾は青』(stand.fm)で詳しく話しているのでぜひ。「数日経っても飛ばしたセリフを口ずさんじゃう」など、傷が癒えていない感じがドキュメンタリーすぎるのでおすすめ(本人たちがラジオで「どんどんイジってほしい」と言っていたので書きました)。

フースーヤ
 今年は「決勝候補」とも言われていたので敗退は残念だけどやっぱり面白かった。ギャグがふんだんに散りばめられているけどしっかり話が展開していくのがフースーヤならではの凄技。テンポがかなり速くて内容ぎっしりなので3分がいい意味で長く感じる。今年も唯一無二の漫才ありがとうございます。

イノシカチョウ
 コントも漫才も面白い注目トリオ。とにかく「エーーーーーッロ」というセリフが面白いし、その後に「エロがっているじゃねぇか」という聞いたことない日本語のツッコミもよい。

トルクレンチガールズ
 フリーで活動するコンビ。「居酒屋」という設定で、飲み物が「青島ビール」と「水曜日のネコ」しかないというボケは、あと100倍ウケていいと思った。右手を挙げて天を指差しながら叫ぶ力学さんのツッコミはマネしたくなる。

 敗退組の中でもこんなにも面白い人たちがいる。もちろん、今回触れなかった準々決勝進出組も当たり前に全組面白いのでぜひチェックしてほしい。金属バット、さや香、紅しょうが、天才ピアニスト、マユリカ、チェリー大作戦、三遊間、セルライトスパ、黒帯が特に好きでした、多すぎ。

 次回は東京3回戦動画のおすすめを紹介します!

 

 

高橋雄作(TP、プロデューサー・作家・社長)

プロデューサー、作家、社長。2022年夏、テレビ朝日を退職し独立。音声配信アプリ「stand.fm」コンテンツアドバイザー、お笑いラジオアプリ「GERA」チーフプロデューサー。YouTubeチャンネル「金属バット無問題」などを手掛ける。

Twitter:@takahashigohan

たかはしゆうさく

最終更新:2022/11/10 19:00
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