滝沢氏の退社はやはり事務所との経営方針の違い? ジャニーズは「もっと厳選すべき」
#城下尊之
ベテラン芸能リポーターの城下尊之氏が、とかくあおり・あおられがちな芸能ニュースをフラットな目線で、おちついて解説!
――11月1日、ジャニーズ事務所の副社長で、グループ会社ジャニーズアイランドの社長を務めていた滝沢秀明が、10月末で退社したと報道されました。
さらにその3日後の11月4日には、King&Princeの平野紫耀、神宮寺勇太が来年5月に退社、岸優太が来秋に退社し、グループは事務所に残る永瀬廉と高橋海人の2人で存続すると発表。ファンが衝撃を受けています。
滝沢の退社とキンプリの退社は関係はないと見られているようですが⋯⋯。そもそも滝沢はなぜ辞めるのか、理由が公表されていません。
城下 連続しての退社発表は驚きましたね。たしかにキンプリはファンクラブのサイトでメンバーのコメント動画が公開されましたが、滝沢さんはメディアで「円満退社」と伝えられているだけ。本人からのコメントもありません。僕は何度も滝沢さんを取材しましたが、とても真面目で優しい。そして、じっくり考える人なので、仮に事務所内部でぶつかることがあっても、勢いで「辞めてやる!」と言うことは絶対にないと思います。しっかりと今後のことやタレントへの影響も考えた上での決断だったはず。
――いったい何が理由だと思いますか。
城下 滝沢さんは、2018年末にタレント活動を辞めて以来、ジャニーズJr.たちの育成に力を入れてきました。2020年にSnow ManとSixTONESを同時デビューさせたときは、「SixTONESはまだしもSnow Manは難しいんじゃないか⋯⋯」と言われていました。ところが今やすごい人気。トップアイドルグループに育て上げた。こうした実績のもと、懸命に努力するJrたちに「なんとか日の目を見させてあげたい」という思いが強かったのだと思います。2019年からこれまでの間に4組がデビューしている。しかし、経営幹部からすると「次々にデビューさせて勝算があるのか」と考える向きもあったと思います。ジャニーズはCDデビューをしたら必ず1位を取らないとならないという暗黙の掟がありますし、コンサートを開催すれば製作費も莫大になるので必ずチケットを完売しなければならない。でも、実際にはそううまくことばかりではないでしょうから、滝沢さんの思いにすべて応えることはできない。
今年10月28日にデビューしたTravis Japanは「全世界配信デビュー」という形を付けましたが、今後、経営幹部は「もっと厳選すべき」と考えるでしょう。もめたわけではないけれども、経営の難しさにぶつかって思い通りにいかず歯がゆい思いがあったのではないでしょうか。
――たくさんグループが待ち構えていますもんね。でも滝沢の手腕はなかなかだったと思います。
城下 なかなかどころか、滝沢さんはジャニーズ事務所にとって功労者であることは間違いありません。コロナ禍でコンサートがすべて中止となった時にも、ジャニースはすぐにオンライン配信に移行し、グッズも通信販売して莫大な利益を上げることができました。これだけスムーズな動きができたのは、滝沢さんがコロナ前からオンライン化に目を付けて着々と準備をしてきたから。
――そうですね。もっと活躍が見たかったです。
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