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日刊サイゾー トップ > エンタメ > お笑い  > 大バトルに発展した”思想の違い”

ウーマンラッシュアワー村本とほっしゃん。が大バトルに発展した”思想の違い”

村本の思想と、お笑い芸人の政治的発言があまり求められていない理由

 村本さんは質疑応答でアメリカのコメディアンと日本の芸人の知的レベルが違うと答えていたが、そもそも日本の芸人に対して知的レベルはあまり求められていないのではないだろうか。もちろん芸人にも知的な発言を求められる人は沢山いる。しかしほとんどの芸人に対して求められるのは笑いであり、思想ではないのだ。これは他の国と比較することは出来ず、日本のお笑い自体がそもそも滑稽なもので、ばかばかしいものなのだ。

 村本さんは”政治的発言を機にテレビ出演が激減した芸人”と言っているが、これが芸人でなければここまで激減しなかったのかもしれない。テレビが芸人を起用する理由として、視聴者の大半を笑わせるという目的がある。つまり大半の人を笑わせられない芸人は起用されないということなのだ。

 笑いというのはとても単純でとても繊細なもの。その人がどれだけ面白い事を言ったとしても、その芸人に対しての好き嫌いで笑いが起きなくなる。つまり老若男女に愛されやすい芸人こそが大半の人を笑わせられるということ。

 政治的な発言はその真逆にあり、各々に思想がある為、ある一定の政治に対して偏った発言をしてしまうと、反対派の人たちはその人物を受け入れ難くなる。

 もちろん政治的発言をすることは悪い事ではないし、自分を表現する一つの手段なので、賛成も反対もないのだが、テレビを目指す日本のお笑い芸人としては相当のリスクであることは間違いないのだ。

 確かに日本のお笑い芸人は知的レベルが低いかもしれないが、それは日本のお笑い文化を継承した結果であり、他国との明確な違いなのかもしれない。

 ただ僕としてはウーマンラッシュアワーのネタが好きで、村本さんの頭の回転の早さ、独特な口調は日本のお笑い界において重宝されるべきものだと思っている。

 村本さんに的には物足りないかもしれないが、ばかばかしい滑稽な日本のテレビ界で、いつかまたウーマンラッシュアワーのネタが見られることを僕は熱望する。

 

 

檜山 豊(元お笑いコンビ・ホームチーム)

1996年お笑いコンビ「ホーム・チーム」を結成。NHK『爆笑オンエアバトル』には、ゴールドバトラーに認定された。 また、役者として『人にやさしく』(フジテレビ系)や映画『雨あがる』などに出演。2010年にコンビを解散しその後、 演劇集団「チームギンクラ」を結成。現在は舞台の脚本や番組の企画などのほか、お笑い芸人のネタ見せなども行っている。 また、企業向けセミナーで講師なども務めている。

Twitter:@@hiyama_yutaka

【劇団チーム・ギンクラ】

ひやまゆたか

最終更新:2022/11/05 20:00
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