朝倉未来「BreakingDown」で、強烈なフリオチで顔になった10人ニキの本当のおもしろさ

　総合格闘技団体RIZINのスター選手である朝倉未来選手ですが、もはや誰もが知るとおりYouTubeチャンネルもかなりバズリまくっています。「喧嘩自慢をスパーリングに誘ってみた」でYouTuberとしても存在感を確立し、芸人にもファンが多いんです。

　そんな朝倉のYouTube企画でこのところ特に、話題となっているのが、主催する格闘技イベント「Breaking Down」と関連の動画です。すでに6回分も配信されているこの企画は1分間、ただ全力で闘うだけ。経験はあっても無くてもオーディションでチャンスを勝ち取れば出場できます。今日行われる「Breaking Down6」には、2000名の応募者の中からよりすぐりの100人がオーディションに参加できることとなりました。

　「Breaking Down」では、オーディションの模様を含めた試合当日までの演出動画が、メインの試合を超える面白さになっており、例えば、格闘技では試合前の記者会見でお互いがピリつきながら相手への敵意を見せる……といったシーンがおなじみですが、「Breaking Down」ではそこをさらにピリつかせるさまざまな演出を施していて、見応えをUPさせています。

　アップされるとたった1日で画再生数が400万回を超えるものもあり、出場者がよく口にする台詞「Breaking Downドリーム」が分かりやすく現実に起きています。オーディションの模様はそのままマッチメイクにも繋がり、先述の通りむしろここでいかに盛り上げるかが、この動画の凝っているところ。いわば、オーディションにさえ参加できればすでにひとつ、栄光を掴めているぐらいの反響を呼んでいます。

　そうなるとまずはオーディションに受かって試合の出場権を勝ちとらなければいけないのですが、そこで選手たちは、いかにハッタリをかますか、キャラクターの存在感を出してライバルを作るかが、重要になっています。

「こいつだけは倒す」という熱量をそこで見せれば、「試合に出したら面白そうだ」と思われるし、その時点で実は試合の勝敗は関係なく知名度や多くのファンを獲得できることになるわけです。

　さらにそこで目立つと、試合が始まる前からその選手の個人チャンネルの登録者が激増し、数日で数万～10万登録者を獲得することもできています。さらに個人動画でオーディションでの感想、試合への意気込み、試合後の感想、対戦相手とのコラボなど、関連した動画をアップすることで、再生回数は格段に伸びて、下手をすると今まで働いていた月収をはるかに超える収益が期待されることにもなるわけです。

　要はこの「Breaking Down」では「面白い試合が演出出来そうなキャラクター」であるかが、ひとつのハードルとなっています。もちろんただ強いだけでもOKですが、それならば一桁違う強さを見せなければなりません。