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日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 蛭子能収と有吉弘行の“待ち合わせ”

蛭子能収と有吉弘行の、不謹慎で悲壮感の欠片もない、露悪的な待ち合わせ

人の失敗を見て喜ぶ姿に甦った、往年の蛭子能収

 その後、蛭子のリクエストでボウリング場へ行くことに。平和島でも江戸川でも雀荘でもないのだ。意外なチョイスである。ボールを持てるか少し心配だが、体は動かしたほうがいい。

 ゲームを始める前、蛭子は近況報告をした。

有吉 「少し、やっぱり忘れっぽいですか?」

蛭子 「ちょっと忘れっぽいですね、ええ」

有吉 「でも、話してる分には何も問題ないですけどね」

蛭子 「話してる分には問題ないです。病気になったのはしょうがないです」

有吉 「そうですね。でも、年取るとどっちみち忘れっぽくなりますからね」

蛭子 「そうですね」

 認知症になった蛭子の受け答えを見ていると、“本当に忘れてしまった蛭子さん”なのか、“とぼけた味の蛭子さん”なのか、判断がつきづらい。でも、「年取るとどっちみち忘れっぽくなりますからね」と言い切る有吉の態度に、救われた。

 というわけで、ボウリングがスタート! 先攻は有吉だ。第1投目は、ガーターである。これは、手加減した有吉の“優しさガーター”か?

「よかったぁ……!」(蛭子)

 他人のガーターを見て「よかった」と言っちゃうあたりに、往年の蛭子が甦る。彼は人の不幸が大好きだ。

 続いては、蛭子の番。助走なしのノーモーションでボールを放った蛭子は、勢い余って体ごとレーン内に侵入してしまった。さすが、蛭子は笑いを忘れない。

「蛭子さん、前出すぎですよ。ハッハッハッハ!」(有吉)

 蛭子が聞き取りやすいよう声を大きめにして話しかけ、簡潔な言葉でミスを指摘する有吉。その気配りは、やはり印象に残る。

 蛭子の1投目は、ピンに届く前にボールが左に寄ってガーターとなった。その結果を受け、蛭子の2投目である。

 なんと、彼はボールをダイレクトに右側の溝に投げ入れたのだ。まさかの、ダイレクトに“直ガーター”である。

「溝掃除ですね、溝掃除(笑)」(有吉)

 溝に入れるゲームだと思っちゃったのだろうか? でも、思い返すと、彼は病気になる前もこんなプレーをやっていたような気がする。あと、真面目な話、1投目は左に曲がったから右に立って投げるように心がけ、そしたら眼前が溝だったのだろう。頭脳プレーの結果である。

 その後、蛭子のボウリングはどんどん上達していった。まずはピンを1本倒し、さらには8本倒しまで! フォームもどんどん綺麗になっていくし。普通に、ボウリングが苦手な筆者より全然うまい。きっと、2投目までは久しぶりすぎてプレーの感覚が掴めていなかっただけだろう。蛭子の顔を見ると、自身の腕前にまんざらじゃなさそうである。

有吉 「よかったですよ! 50歳に見えましたよ!!」

蛭子 「(笑)」

有吉 「飽きました? 飽きたら言ってくださいね。飽きましたね? 絶対、飽きたなと思いましたよ、今ので!」

蛭子 「あ、そう(笑)?」

有吉 「もう、『満足したな』って感じですもん」

 察する有吉。気が回る男である。

 そろそろ、最後の投球。有吉は本気を出すようだ。ものすごい勢いのボールを投げ、容赦なくストライクをゲットしてみせる有吉。大人げない! おそらく、最後に蛭子にストライクを見せたかったのだろう。

「よっしゃー! ありがとうございます。すげえ嬉しい。蛭子さんに勝って、メチャクチャ嬉しいです」(有吉)

 気を遣いながら、イジリながら、有吉はうまく蛭子の相手をしていた。怪しい飲食店でゲテモノ料理を一心不乱に食べてた彼の姿を思い出すと、とても同じ番組とは思えない。

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