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山田涼介『親愛なる僕へ殺意をこめて』折り返し“新章”でミステリー色深まり…いよいよ本領発揮?

山田涼介『親愛なる僕へ殺意をこめて』折り返し“新章”でミステリー色深まり…いよいよ本領発揮?の画像
ドラマ公式サイトより

 10月26日、Hey! Say! JUMP・山田涼介主演のフジテレビ系水曜ドラマ『親愛なる僕へ殺意をこめて』の第4話が放送された。新章開幕となったこの第4話では、拷問などの暴力的なシーンはなく、登場人物の過去や謎が次々に発覚することで一気にミステリー作品としての面白さが増した。

 累計発行部数130万部を超える同名マンガを原作とする本作は、15年前の猟奇的な連続殺人事件「LL事件」の容疑者・八野衣真(早乙女太一)が実の父親であることを隠して生きてきた大学生・浦島エイジ(山田涼介)が主人公の二重人格サスペンス。

 畑葉子(浅川梨奈)という女性が殺害された事件の容疑者として警察に疑われたことなどをきっかけに、自身が二重人格であると気づいたエイジ。もうひとりの自分を「B一(ビーイチ)」と名付けたエイジは、B一が畑葉子殺害事件に絡んでるのではとにらみ、半グレ集団「SKALL(スカル)」に接近する。スカルが運営する売春クラブ「ALICE」で葉子と共に働いていたナミ(川栄李奈)の協力を得、葉子の最後の客である帝東大学教授・白菱正人(佐野史郎)のもとへ。するとB一、白菱、葉子が共謀し、スカルを潰すため、スカルが暴力団との取引で支払うための6000万円をB一と白菱で強奪したことを知る。だが、スカルのリーダー・サイ(尾上松也)によってエイジの恋人・雪村京花(門脇麦)がさらわれてしまった。命からがら、なんとか救出に成功したエイジだったが……。

白菱教授の行方不明と、疑念が増す京花

 京花救出の際にサイに負わされたケガで入院したエイジは、ナミ(川栄李奈)からの電話で目覚める。するとなぜか自宅にいるエイジ。時間も経過しており、いつの間にか3日ほどB一になっていたことに気づく。病院に戻ったエイジは正式に退院するが、迎えに来た京花から、3日前の10月28日、病院に見舞いに行った際にB一に人格が交代していることに気づき、二重人格であることを知っていると告げると「俺に干渉するな」と返されたと話す。B一から話は聞き出せなかったが、京花は病院から出たB一を追い、エイジのように振る舞うB一を目撃したことを明かす。自室に仕込まれていた監視カメラは、B一がエイジとして生活するため、観察用につけられていたのだ。

 B一の行動をPASMOの履歴から辿り、心療内科を訪れたエイジ。初めて訪れた場所にもかかわらず、「あ、浦島さん、こんにちは。今日は診察ですか?」と受付の女性に声をかけられる。さらに隣に座った男性患者からは、今日は京花は一緒ではないのかと聞かれる。戸惑いながら、診察券を忘れたフリをして診察を受けることにしたエイジは、医師に「君はここに通っているエイジ君とは別の人格だな?」と指摘される。B一は「八野衣エイジ」として二重人格の治療のため通っていたのだ。さらに帰ろうとしたエイジが待合室で目撃したのは、なんと京花。翌日、京花に昨日自分と別れた後は何をしていたか確認するが「まっすぐ帰った」と嘘をつかれてしまう。ますます混乱するエイジだった。

 京花の実家に招かれたエイジは、事情を知っている京花の母(高橋ひとみ)とふたりで話すタイミングで、いつ今の家に引き取られたのか聞かれる。そこで「うちは京花が7歳のときだったわ」という言葉に耳を疑うエイジ。実は京花も児童養護施設から引き取られた養子だったのだ。京花は昔のことを話したがらないため、養母もどういう経緯で施設に預けられたのかよく知らないという。

 隠しごとの多い京花が気になるエイジは後日、京花がいたという養護施設を訪ね、職員に話を聞く。しかし、施設に来る前の京花のことは誰も知らず、5歳のときに公園の土管でホームレス生活をしていたところを警察に保護されたという衝撃の事実を知らされる。保護されたときは一種の失語状態で、言葉が戻るようになってからも精神が不安定だったという。京花が過ごしていたという公園を訪れたエイジは、土管の中に無数の「たすけて」の文字があるのを見つける。京花の過去にある「どす黒い闇」を思い、たまらず京花のもとへ走り出すエイジ。「僕はどうしようもないバカだ」と京花を疑っていたことを謝ったエイジは、「君のことを助けてあげたい。君のことを守ってあげたい」と語りかける。エイジの言葉に京花は涙し、ふたりはお互いの絆を確かめ合う。

 一方のナミは、LL事件の遺族である白菱教授の話に矛盾があることに気づく。電話にでないため大学まで出向くも白菱の姿はなく、連絡がつかない状態だと教えられる。やむなく白菱の自宅を訪ねたナミは、畑葉子殺害事件の重要な証拠となる黒いミニバンが停めてあるのを目撃する。

 そしてシーンはふたたびエイジと京花へ戻る。「これから時間ある? エイジ君にぜひ見てほしい場所があるの。そこで話すね。今まで誰にも言えなかった私の過去。それから……畑葉子さんの事件のことも」と告げる京花。戸惑うエイジに、「誰が彼女を殺したか、全部教えてあげる」と衝撃の発言をして第4話は幕を閉じた。

怪しい登場人物だらけの新章

 今回、エイジの別人格「B一」の一瞬の登場にSNSは沸いたが、それよりも「登場人物全員クロに思えてきた……こわい」 という声が多く上がっていた。

 第4話で注目すべきは、京花もまた、心に傷を負った人物だったことだろう。5歳で公園でホームレス生活をしていたという壮絶な過去と、土管に描かれた無数の「たすけて」の文字には、恐怖感すら覚えた。ラストシーンのセリフも、少し微笑みを浮かべたように見える京花の表情に震えた。SNSでも「ホラーすぎる」「京花ちゃん黒幕?」と京花を疑う声が多く上がっているが、次回予告では京花が「私……今からエイジくんを殺すね?」と告げるシーンがあり、より一層怪しいと思うのも無理はない。

 怪しいといえば、エイジの義姉・乙(夏子)だろう。浦島家でエイジと京花に鉢合わせた乙だが、何も言わずただ去っていった。しかし引きこもりの乙は第2話、畑葉子殺害事件に関連して刑事の桃井薫(桜井ユキ)らがエイジの動向について養父・亀一(遠藤憲一)に話を聞きに来た際、「犯人はLLの息子」で警察にマークされているとネット掲示板に書き込む場面があった。両親も乙のことを放置しているような状態に見えるのが気になる。

 第3話ラストでサイを問答無用で銃で撃った桃井の行動も不審だ。結局サイは帰らぬ人となり、畑葉子殺害事件の捜査は行き詰まることになった。確かに、怪しい登場人物が多すぎる。

 第3話の最後に流れた予告では「また一人、誰かが消える」と書かれていたが、今回、姿を見せなかった白菱が“消えた”ということだろうか。次回予告の京花を見るだけでも、怒涛の展開が待ち受けていそうな第5回は今夜放送。全9話ということは早くも後半戦となるが、今度はどんな衝撃が訪れるのか、楽しみにして観たい。

■番組情報
水曜ドラマ『親愛なる僕へ殺意をこめて
フジテレビ系毎週水曜22時~
出演:山田涼介、川栄李奈、門脇麦、尾上松也、早乙女太一、髙嶋政宏、桜井ユキ、佐野史郎、遠藤憲一 ほか
原作:井龍一・伊藤翔太『親愛なる僕へ殺意をこめて』(講談社ヤングマガジン刊)
脚本:岡田道尚
音楽:☆Taku Takahashi(m-flo)
主題歌:Hey! Say! JUMP「ウラオモテ」
プロデュース:草ヶ谷大輔
総合演出:松山博昭
制作・著作:フジテレビ
公式サイト:fujitv.co.jp/shinainarubokue

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2022/11/02 12:00
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