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ケンコバはYouTubeやってないからヒマ? 中堅芸人に“小粒”仕事が増える時代の潮流

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ケンドーコバヤシ

 10月25日にYouTubeで公開されたオートレース振興会のウェブ動画に、ケンドーコバヤシとネゴシックスの2人が登場。浜松オートレース場に初めて訪れた2人が、女性オートレーサーの佐藤摩弥とともに、オートレースの魅力を学ぶというものだ。

「公営ギャンブルのPR動画には、結構豪華なタレントが出演するんですが、オートレースの場合、有名なタレントが起用されるケースは少ない印象がある。なので、ケンコバさんレベルのタレントがこの動画に出ているのはちょっと驚きです。それこそ、ネゴシックスさん1人だけでも、十分だった気もします」(メディア関係者)

 多くのバラエティー番組で活躍するケンコバだが、最近ではこのオートレースの動画のほか、少々“小粒な仕事”をこなすことも増えているという。

「たとえば、パチンコホールチェーンが運営するYouTubeチャンネルの動画にも出演しています。あまりテレビに出てないような芸人たちに紛れてケンコバさんが出ていたりすると、豪華だな~という印象になることも多く、制作サイドはそれを狙っているのでしょう」(同)

 ケンコバにそういった仕事が回ってくる背景には、どういった事情があるのだろうか? あるお笑い事務所関係者は、こう話す。

「今の芸人さんたちは、自身のYouTubeチャンネルを持っていることが多く、動画制作に結構なスケジュールを割いています。ガッツリ収益化できている人気チャンネルはもちろんですが、そこまで再生回数がないようなチャンネルでも、制作会社や構成作家を入れて、意外としっかり動画を作っている。バラエティーではあまり見ない芸人も、最近はYouTubeの撮影でかなり忙しそうにしていることも多いんですよね。

 その一方でケンコバさんは、別の芸人さんなどのYouTubeに出演することはあっても、個人のチャンネルは持っていません。つまり、YouTubeをやっている若手のほうが忙しくて、ケンコバさんのほうが意外とスケジュールが空いている……という状況があるんです。その結果、本来なら若手がやるような仕事が、ケンコバさんのもとに舞い込んでくる。オファーする側としては、“まさかケンコバさんクラスが、こんな小さな仕事を受けてくれるとは……”と感じているはずです」

 ケンコバクラスの芸人がそういった仕事をこなすと、「人気がなくなった?」なんて邪推も出てきそうだが、実情は全然そういうわけではない、ということ。そんなケンコバに、YouTubeチャンネルの開設を求める声も多い。

「漫画やバイク、ファッションなど、ケンコバさんは趣味も多く、YouTubeで趣味への愛情を発信してほしいという声は多いです。たとえば、くっきー!さんなら、YouTubeで自分の趣味の音楽やファッション、ビンテージグッズなどに関する動画を上げていて、かなり自由に、楽しそうにやっています。千原ジュニアさんも、旧車に関する動画のほか、仲がいい芸人とラフにトークするだけの動画をアップしていて、多くのファンに支持されている。同じようなテイストでケンコバさんが発信すれば、間違いなく多くの人に愛されるはずです」(同)

 ケンコバがYouTubeを始めて、動画撮影に忙しくなれば、本来若手がやるような仕事が回ってくる機会も減るだろう。そうなれば、“人気がなくなった”などという誤解を招く可能性も低くなるはずだ。

 数多の芸人がYouTubeをやっている今の時代。芸人としての“格”を保つため、中堅芸人たちもYouTubeで自分の個性を発信することも重要なのかもしれない。

 

浜松貴憲(ライター)

1980年生まれ、東京都出身。大学卒業後、出版社に入社。その後、いくつかの出版社を渡り歩いた末に、現在はフリーライターとして、テレビ番組、お笑い、YouTubeなど、エンターテインメント全般について執筆している。

はままつたかのり

最終更新:2022/10/30 06:00
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