香川照之、復帰の準備着々… 11月に映画公開、12月に歌舞伎も? テレビはどうなる?
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ベテラン芸能リポーターの城下尊之氏が、とかくあおり・あおられがちな芸能ニュースをフラットな目線で、おちついて解説!
――8月に性加害報道があった香川照之が、12月に歌舞伎座で舞台復帰するのではないかと報じられています。
城下 テレビからはすっかり姿を消してしまいましたが、11月18日には香川さんの主演映画『宮松と山下』が公開予定です。10月13日にその予告編が公開されましたが、ネットでは賛否両論。「香川さんの演技が見たい」という期待の声もあれば、「見たくない」という批判の声もあります。
「見たくない」というのは自由ですが、騒動の前に撮影が終わっている作品ですし、現状、香川さんが訴えられているわけでもないため、お蔵入りにするわけにはいきません。どのくらい収益が上がるかわかりませんが、上映して製作委員会のスポンサーに少しでも還元しなければなりませんし、映画館だってその期間、穴を開けられませんから上映しないわけにはいかないでしょう。
――映画ってお金かかりますもんね。製作費を回収しないと。
城下 一般に、日本映画は製作費1億円未満が「低予算映画」と呼ばれます。おそらく『宮松と山下』も製作費はかなり抑えられているはず。香川さんが演じるのはエキストラ俳優役で、劇中劇でいろいろな役に扮しており、時代劇のシーンもありますが、劇中劇なら京都にある東映撮影所あたりで充分。そこにはエキストラ用の衣装も山のようにありますし。本物の時代劇映画を撮るとなると何億ものお金がかかりますが。
知り合いの映画プロデューサーは「この作品だったら、製作費5000万円はかかっていないんじゃないか。主演とはいえギャラもそれほど高くなさそう」と言っていました。監督が3人いる変わった作品なので、映画ファンにとってはおもしろそうではありますが、一般の人にとってはどうでしょうか。
――地味な作品ですよね。
城下 そうですね。逆に、主演が話題の人ということで「注目されていいかも」と考える関係者もいることでしょう。映画はお金を払って見たい人が見に行くもの。嫌な人は見に行かなければいい。結果として見に行く人が少なければ、製作側は香川さんの騒動が影響したと考えるでしょう。結果がすべて。
――香川がテレビで見られる日は来るのでしょうか。
城下 映画は映画館だけの興行収入では賄えないので、しばらくしてからDVDを発売したり、テレビ局に売って放送したりして製作費を回収する作品が多い。配信サービスとの契約もありますが、配信による収入は大したことがないので、やはり関係者はテレビでの放送を期待すると思います。しかし、香川さんのケースはまだテレビでは難しい。時間が経って視聴者が忘れてくれれば放送できるかもしれませんが、当分先のことになるでしょうね。
――厳しいですね。
城下 前出の映画プロデューサーによれば「業界内でも香川さんの評判は地に落ちてる」そうです。現場でもうるさ型なので、面倒に思うスタッフも少なくない。
――騒動で降板した連続ドラマ『アトムの童(こ)』(TBS系)は、代役としてオダギリジョーが出演。「オダジョーの方がハマってる」として高く評価されています。
城下 そうですね。そうなると「もう香川さんは必要ないのではないか」という流れになってしまう。そんな中で主演映画が公開されることは、プラスになるでしょう。「地味な映画にも出演しています」というアピールをして、持ち前の演技力で勝負する。
――派手な顔芸だけじゃないですよ、ということですね。この映画で「やっぱり日本のドラマには香川が必要だ」という流れになるかどうか⋯⋯公開後の評価が楽しみです。
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