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宮下かな子と観るキネマのスタアたち48

『耳をすませば』耳をすませて見つけた夢の先を描いた実写版、アニメ同様の清らかさ

自分の心に“耳をすませ”やりたいことを見つけようとする尊さ

『耳をすませば』耳をすませて見つけた夢の先を描いた実写版、アニメ同様の清らかさの画像2
写真/Kyogo Hidaka

 鑑賞後に印象に残ったのは、マンガ・アニメと同じくらいに淀んだ、色を一切感じさせない清らかさ。あの感覚は、〝心が浄化された〟なんていう言葉がすごく合っている気がしていて。原作と同じ〝過去〟のパートもですが、〝10年後の現在〟も同じ、清らかな印象なのが素晴らしいなと。大人になった雫や聖司君は、それぞれ悩みを抱えていて、そこには感情の波が勿論あるのですが、そこに、生々しさというか、負のオーラがない。それがすごく良くて。その清らかさは、脚本、平川監督の演出や編集、キャスト陣のお芝居等、全てから感じられるものでした。
 
 試写会の後に、映画『曇天に笑う』や『居眠り磐音』から今回3度目のご一緒となった、プロデューサーの西麻美さんに感想をお伝えしたら、こんなメッセージをくださったんです。

「世の中みんな雫ちゃんであり聖司君なんだろうなって思って。うまくいっているように見える人も人知れず悩んでいて。全く前に進めずに悩んでいる人もいて。でも言いたいのは、夢は叶わないかもしれないけど、それを追いかけるのは尊くて素敵なことなんですよね」と。

 続けて「かな子ちゃんの夢を追う姿も、私含めて多くの人が見守ってると思いますよ」と言ってくださって、私は胸がいっぱいになりました。

 悩んでいる時も、立ち止まっている時も、失敗した時も。それでも〝夢を追いかけている姿は尊くて素敵なこと〟だから、どんな時も輝いてるんだよ、という西さんの想いが、映像の端々から伝わってきてたんだなと、その言葉を聴いたらすっと腑に落ちてお借りしてしまいましたが、この西さんの想いが、観てくださった方に届いてほしいなと、心の底から思いました。

 私もちょうど今、やりたかったことに挑戦している最中なのですが、はじめすごくネガティブに捉えてしまって、どうしようか悩んでいたんです。でも事務所の部長さんが「とりあえずやってみなよ」と背中を押してくださって「やるならとことん頑張ろう!」と試行錯誤中。先週少し形になったのですが、周りのスタッフさん達に囲まれて、「あーやって良かった!」と心から思えました。まだ未完成ですが、自分が一生懸命に取り組んでいれば、その熱量に応えてくださる方がきっといるんだなって。そういう周りの人を動かす力は、技術や経験値等は関係ないんだなと思えた良い経験でした。

 皆さんに解禁できるのはもう少し先になりますが、私も自分の心に耳をすませて、チャレンジする日々を、楽しく過ごしています。

 好きなことに、仕事に、誰かのために。人が、何かに一生懸命な姿は、誰もがキラキラしていて美しいです。たとえ上手くいかなくても、その過程で新しい景色に出会えると思います。そんな頑張る皆さんの背中を、そっと押してくれる作品なはず。

 自分の心に、耳をすませて生きましょうね。

 沢山の方に、この作品の想いが届きますように。映画『耳をすませば』是非、劇場でご覧ください!

 

 

宮下かな子(俳優)

1995年7月14日、福島県生まれ。舞台『転校生』オーディションで抜擢され、その後も映画『ブレイブ -群青戦記-』(東宝)やドラマ『最愛』(TBS)、日本民放連盟賞ドラマ『チャンネルはそのまま!』(HTB)などに出演。現在「SOMPOケア」、「ソニー銀行」、「雪印メグミルク プルーンFe」、「コーエーテクモゲームス 三國志 覇道 」のCMに出演中。趣味は読書、イラストを描くこと。Twitter〈@miyashitakanako〉Instagram〈miya_kanako〉

Twitter:@miyashitakanako

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【アミューズWEBサイト公式プロフィール】

みやしたかなこ

最終更新:2023/02/10 15:27
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