ランジャタイが国民に浸透したから!? 『お笑いの日2022』伝説になった理由
#馬鹿よ貴方は新道竜巳
10月8日に、TBS系特番『お笑いの日2022』が8時間の生放送で行われた。総合MCがダウンタウンということで、オープニングからセンターマイク1本の前でご両人が話すところから始まったのは「伝説の一日」を彷彿とさせた。
そしてまず始まった「お笑いプラスワンFES」。勢いに乗る実力派コンビ芸人×人気芸人1名がスペシャルユニットを組み、その日限りのネタを披露するという企画も凄まじかった。
出演者も豪華で、アンガールズ×さまぁ~ず・三村、ニューヨーク×ジェラードン・かみちぃ、マヂカルラブリー×ピース・又吉直樹、錦鯉×キャイ~ン・ウド鈴木、そしてランジャタイ×ダイアン・津田……。
中でも、最後のランジャタイのネタがとんでもなかった。
ネタ作成者はランジャタイ国崎で、面識のないダイアン津田を会議室に呼び、警戒する津田との間にこんなやりとりがあった。
「どうするのよ」と不安げな津田に、国崎は「ネタは出来たんですよ」とひょうひょうと答える。それでも津田は「俺、ランジャタイのネタは見た事あるけども、なんかよう分からんのよ」と不満を告げる。そこで国崎がネタの内容を告げると、ダイアン・津田は小刻みに顔を振り「も、も、もうわけわからん。物語もクソもなんもないやん!なんも繋がってへんやん!どう落ちたんやそれで」と発狂! 眉間に皺を寄せ最終的には「意味わからんて!」と叫び始める始末だった。
終始戸惑う津田。その表情をしっかり受け止めたうえで一切、折れる事のない国崎「これは構想に3週間くらい」と豪語。「めちゃくちゃ時間かかってるやん……」そして津田が国崎のネタを理解できないまま1週間、ほぼ毎日練習をしてもらうという強制労働が始まった。
ネタの内容はランジャタイの二人の肩がぶつかり、喧嘩になり殴り合おうとすると時間が止まり、後ろの箱からダイアン・津田が登場。「ゴイゴイスー」と叫び、その後「ゴイゴイスー」と何度も叫び続ける歌を歌い続ける……。しばらくダイアン・津田が歌い続けるなかで何故か、わんこそばを食べ始める。そこからランジャタイの二人が鳩になり、その間に、津田のお母さんがモニターに登場。……と書いてる私からしてももう、理解するのは諦めてほしい。見ても聞いても難解なネタを披露した。
ここで凄かったのが、意味は理解できないがダウンタウンの2人が笑い、会場にいる観覧客もネタを理解しているかまではわからないものの、コンスタントに笑い、ちゃんとついていけているところだろう。
浜田雅功さんも「なんなん……ハッハッハッ!」と笑っていた。それにのって観覧客もどんどん盛り上がり、拍手笑いも次々と起こっていた。意味不明でもおもしろ“感覚の笑い”がここまで通じて会場を巻き込んだ、ということだろう。そしてネタ時間ピッタリ6分間やるという放送事故どころか、安定感のあるネタを見せられたとすら感じてしまう状態だった。
まず生放送でこのネタをやれてしまうランジャタイの環境に、脅威を感じた。そして当然、投げやりにネタを作ったのではなく、国崎なりの構成が含まれており、振り落ちのしっかりしたネタになっていたようにも見えた。そのぐらい安定感のある笑いをとっていたのだ。
それというのも「M-1グランプリ2021」の決勝では、審査員の立川志らく師匠も絶賛、ランジャタイというネタの形式が認められ今回、ダウンタウンのお二人の前でも笑いを取って、6分間ネタを止められずにやりきれたこの状況は事件と言ってもいいように感じました。今後のランジャタイの活躍は、未知の可能性を秘めていると思わせた瞬間だった。
『いろはに千鳥』(テレビ埼玉)という番組で、千鳥の大悟がロケ中の国崎に対し「俺はこいつに憧れているからな」といわしめただけの理由が、今回にも含まれているようでもあった。
『お笑いの日』MVPはダイアン津田&ランジャタイ 「ゴイゴイスー」への姿勢に感動
10月8日、ダウンタウンが総合司会を務めるTBS系特番『お笑いの日2022』が放送された。 午後2時から午後9時54分までの約8時間におよぶ生放送を締めくくった...サイゾー人気記事ランキングすべて見る
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