『ちむどんどん』も呪われていた？ CPの朝ドラ2作がNHKオンデマンド配信ナシの怪

　酷評の中で9月30日に放送が終了したNHK連続テレビ小説『ちむどんどん』。視聴率もふるわず、ツッコミどころの多いストーリーが何かと話題だった同作だが、2時間特番の放送（11月6日にBS4Kで先行放送、BSプレミアムで12日）が決定した。

　スピンオフとなる今作は、黒島結菜演じるヒロイン・暢子の妹・歌子（上白石萌歌）と、兄・賢秀（竜星涼）が主人公の2本立て。久しぶりの朝ドラのスピンオフとなる。

「『ちむどんどん』は本当なら絶賛の方向で話題になればよかったんですが、ちょっと不名誉な形で話題になってしまった。でも、悪名は無名に勝るじゃないですけど、話題にもならないよりはいいでしょう。いろいろな意味で視聴者を楽しませてくれた、後世に語り継がれるべきコンテンツでしたし、NHKもそう判断したのでしょう。スピンオフもきっと話題になることでしょうし、俄然期待が持てます」（ドラマ関係者）

　同作の制作総括・小林大児チーフプロデューサー（CP）は、放送終了にあたって＜本当に多くの方々に、さまざまな時間やスタイルで『ちむどんどん』をご覧いただけたこと、うれしい気持ちでいっぱいです。ありがとうございました＞とコメントを発表。番組視聴アプリ「NHKプラス」の利用者増加に貢献したとして、NHKの「デジタルセンター長特賞」を受賞した。

「良くも悪くも、『ちむどんどん』はネットでチェックされたドラマだったということでしょう。今後は、NHKの有料配信サービス『NHKオンデマンド』での視聴も期待されますね」（同）

　しかし、小林氏が手掛けた朝ドラは、ネット配信との相性が良くなさそうなのだ。小林氏は、『純と愛』（2012年後期）や『ごちそうさん』（2013年後期）で演出を担当しているが、この2作品についてはいずれもNHKオンデマンドで配信されていない。

「NHKオンデマンドでは、2010年以降の作品を中心に、多くの朝ドラが配信されています。2012年以降に限ってみれば、配信されていないのは『純と愛』と『ごちそうさん』の2作品だけですね。

　非配信となっている理由は不明ですが、『純と愛』についてはジャニーズ事務所の風間俊介が出演しており、当時はまだジャニーズタレントのネット全面解禁前だったので、配信されないままになっていると言われています。また、『ごちそうさん』については、この作品をきっかけに杏と東出昌大が結婚しているわけですが、東出の不倫で離婚してしまったこともあり、今後のオンデマンド配信は絶望的だとの見方が強い。『ごちそうさん』は良作で、評判も素晴らしかったので、NHKもどうにかして配信したいと考えているでしょうけど……」（テレビ局関係者）

　小林氏が携わった朝ドラばかりがNHKオンデマンドで配信されていない状況には、“負のジンクス”の存在も囁かれている。

「『ちむどんどん』にしたって、作品の不評っぷりはまさに“呪い”みたいなものでした。現在、『ちむどんどん』はNHKオンデマンドで配信されていますが、今後、万が一出演者がなんらかの不祥事を起こすなどのさらなる“呪い”が発動して、この作品もまた非配信になってしまったりしたら、さらにその負の評判が強くなってしまうことに……」（同）

　負のジンクスが発動しなければいいが。

田井じゅん（エンタメウォッチャー）

1985年生まれ。神奈川県出身。専門学校在学中より、ミニコミ誌やフリーペーパーなどでライター活動を開始。一般企業への就職を経て、週刊誌の芸能記者に転身。アイドル業界や音楽業界を中心に、その裏側を取材中。

たいじゅん