『るろうに剣心 最終章 The Beginning』すさんだ“人斬り抜刀斎”を演じきる佐藤健の殺意
#金曜ロードショー #しばりやトーマス #金ロー
9~10月の二カ月に跨ってお送りした日本テレビ系『金曜ロードショー』の“るろ剣祭り”もいよいよ今週がラスト。シリーズ合計195.2億円を記録した実写映画『るろうに剣心』シリーズの第5作『るろうに剣心 最終章 The Beginning』をノーカットで放送します。
先週放送された実写シリーズ第4作『るろうに剣心 最終章 The Final』に続くシリーズ完結編。「完結編なのに前編がFinalで後編がBeginningってどういうこと?」という疑問をもたれる視聴者に説明すると、先週放送された『るろうに剣心 最終章 The Final』では「天が裁かないのなら自分で裁く」という“人誅”を果たそうとする敵、雪代縁が剣心(佐藤健)に恨みを抱くきっかけとなった縁の姉、巴(有村架純)の死に剣心が関わっていることは、軽く触れられただけでした。
こちらのBeginningではその顛末、そして幕末には「人斬り抜刀斎」として恐れられた剣心が明治の時代にはどうして不殺(ころさず)の誓いを立てて流浪人となったのか、すべての物語の始まりが描かれるから「Beginning」だというわけです。
時は幕末。倒幕派と佐幕派が激しい抗争を繰り広げていた時代に剣心は、倒幕派・長州奇兵隊のひとりとして「人が平和に暮らせる新しい世の中をつくるため」を実現するために剣を振るっていた。
だが、剣心の役目は佐幕派要人の暗殺といった表に出せない裏の仕事が主で、高杉晋作(安藤政信)や桂小五郎(高橋一生)といった一部の者にだけ認められていた剣心は敵はもちろん、仲間からも恐れられ、気味悪がられる「人斬り抜刀斎」という汚名を背負って生きていた。
奇兵隊が京都を拠点にしていたある日、剣心は幕府側の要人と従者らを暗殺。従者のひとり清里(窪田正孝)は「死ぬわけにはいかない」と何度斬られても立ち上がり、一筋の刀傷を剣心の頬につけるがそんな清里に無表情で止めを刺す剣心。
後日、剣心が酒屋で飲んでいると客としてやってきた女に酔客が絡みはじめ、その女を助けた剣心は帰り道で仕返しを企んだ酔客と突然襲ってきた刺客を斬り捨てるが、その顛末を女に見られてしまう。気絶した女、雪代巴をそのままにできず、連れ帰ることに。朝になると巴は奇兵隊が拠点にしている旅館に居座っており、剣心の面倒を見るようになる。
人を斬ることに迷いのない剣心に「何のために殺め続けるのか」と巴は尋ねる。「平和な新時代のために人を斬る。刀を持って目の前に現れた者はすべて敵だ。市井の者に手は出さない」といった剣心だが「わたしが刀を持っていたら斬りますか」との問いには答えられなかった。
祇園祭の山鉾巡行を巴と一緒に見た剣心は「山鉾が進むためには誰かが、注連縄を切らないと進めない。その誰かが俺だったのだ」と、平和な世をつくるために人を斬る、という矛盾に満ちた答えを返す……。
『るろうに剣心 最終章 The Beginning』は、原作における「追憶編」と呼ばれるエピソードの映像化として、テレビアニメ放送終了後にOVAとして販売され高評価を得た作品で、実写化についても期待が寄せられていた。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事