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岸田首相の長男起用とファミリービジネス
統一教会の自民党汚染問題にも、口先ばかりで何も手を打たない。統一教会と深いつながりのある細田博之衆院議長にはものもいえず、統一教会にどっぷりつかっていたと様々な形で報じられている山際大志郎経済再生大臣をクビにすることもできない。
経済再生など夢のまた夢。円安は止まらず、物価は天井知らず。だが、こうした重要な舵取りを、統一教会ベッタリの人間や、後で触れるが、年下の女性と短パンで不倫する財務政務官にゆだねているから、一向に景気も好転せず、庶民は爪に火を点すような生活を強いられているのだ。
原発を新たに増設するというに至っては、乱心したのではないかと不安になる。
岸田首相の父親・文武は旧通産省から国政に出て、「核なき世界」を掲げていたそうだが、岸田首相は広島・原爆のことを口にするが、それとは裏腹に、温暖化対策のために原発を再稼働し、さらに新しい原発をつくろうというのだから、この人の頭の中はどうなっているのだろう。
安倍元首相の国葬を強行し、弔問外交だといい続けたが、予定よりはるかに元首クラスの来日は少なく、予算を下回ったことが、唯一の“善政”だったというのだから、笑うしかない。
そんな逆風が吹いているというのに、何を考えたのか、自分の長男・岸田祥太郎、31歳を首相秘書官に起用したから呆れる。
文春は「岸田ボンボン政権は私物化の総合商社だ」とタイトルを打ったが、その通りである。
なぜこの時期に、このような人事を行ったのか。官邸関係者がこういっている。
「岸田首相自身、世襲三代目です。いずれ祥太郎氏に四代目を継がせることは既定路線。以前から『就任一年目で山本(秘書官=筆者注)と息子を交代させる』と言ってきました。いずれ出馬する際に、首相秘書官という肩書きが“箔付け”になると考えているのでしょう。ただ、それが国民の目にはどう見えるかが分かっていない。首相が率いる宏池会は自身に加え、林芳正外相ら世襲議員が目立ちます。寺田氏(稔総務相・妻が代表の政治団体が、地元秘書らへの報酬の支払いをめぐり、長年“脱税”状態になっていたと文春が報じた=筆者注)にしても、義祖父が元首相。こうした“ボンボン意識”が拭いきれないからこそ、躊躇いもなく、長男を秘書官に据えるような人事を行ってしまうのです」
自分のオヤジに首相秘書官にしてもらったのでは、七光りといわれてバカにされるのではないか。いじめにあうのではないかと、私などは心配するのだが、ボンボンはそんな庶民の考えとははるかに離れた、エリートしか知らない“悟り”を開いているのだろうか。
岸田首相自身、日本長期信用銀行に勤めていたが、そこを退職して父親の秘書になっている。父親が亡くなると、地盤、看板だけではなく、父親の政治団体から計1810万円の政治献金を受けているから、金銭面の“カバン”も引き継いでいる。
それだけではないという。渋谷区の1等地に立つ高級マンションも父親から相続したもので、再開発に伴い、等価交換で複数の部屋を手にしたという。岸田首相は約92平方米の一室を所有し、推定売買価格は2億円超といわれるそうだ。
静岡県伊東市にも父親から相続した広大な別荘がある。そして広島には、延べ床面積370平米の豪邸があるが、この豪邸をめぐり不可解な相続が行われたと文春が報じている。
1990年2月に父親名義で建物を新築したが、その2年後に父親が亡くなった。普通、不動産の所有者が亡くなると、相続人が名義変更をするのだが、父親の死後も、相続登記が行われなかったというのである。
「これまでは相続登記を行わなくとも罰則はありませんでした。ところが近年、所有者不明の土地が増加したこともあり、昨年4月に改正不動産登記法が成立。二四年度から相続登記が義務化されるのです」(司法書士)
これを受けて、岸田の邸の登記簿に“ある変化”が起こったそうだ。今年2月、1992年8月4日に母親が父親から建物を相続していたことに加えて、母親が亡くなった2020年5月1日に、岸田首相が母親から相続したことが同時に登記されたというのだ。
「法律の施行前ですから違法にはなりませんが、正式な所有者を登記すべきという立法趣旨からすれば、脱法的な相続と言われても仕方がありません」(同)
文春は、細田、寺田、岸田はいずれも政治をファミリービジネスにしてきた面々だと指摘している。
しかし、私のように政治の門外漢には、政治家という職業がなぜそれほどカネが儲かるのかがまったくわからない。井戸塀などというつもりはないが、「政治家ほどいい商売はない」ようだ。なぜ、政治家という商売がビジネスになるのか、誰か教えてくれないだろうか。
宗教法人が税制優遇措置を受けているのはよく知られているが、政治家というのは、議員報酬のほかにカネになる木でも国からもらっているのだろうか。
口利きビジネスでカネを懐に入れているのだとすれば、東京五輪で収賄容疑で逮捕された元電通の高橋治之と変わるところはない。たまに、政治家が賄賂をもらっていた容疑で逮捕されることはあるが、実態は遥かに多いはずである。
東京地検特捜部には、「政治部」という部署でもつくってもらって、私腹を肥やしている政治家どもをどんどん逮捕してもらいたい。
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