『今ちゃんの「実は…」』終了、さんま浜ちゃんの枠も移動… 関西局の番組改編が物議
#関西バラエティ番組事件簿 #田辺ユウキ
千鳥、かまいたちの番組が「ナイトinナイト」で並ぶ意味
『今ちゃんの「実は…」』の後番組には、2021年1月から半年間、深夜放送されたかまいたちがMCをつとめる『これ余談なんですけど…』がレギュラー化。ちなみに同番組が放送される枠は、ABCの深夜名物のバラエティ枠「ナイトinナイト」である。同枠では千鳥の『相席食堂』が熱烈な支持をあつめているが、そこにかまいたちが名前を連ねた意味は非常に大きい。
『今ちゃんの「実は…」』が終了したことで、「ナイトinナイト」で放送されるダウンタウン世代の番組は、張本人である松本人志が局長を担当する『探偵!ナイトスクープ』のみとなった。その次の世代にあたるナインティナインの岡村隆史は『なるみ・岡村の過ぎるTV』、海原やすよともこは『やすとものいたって真剣です』を「ナイトinナイト」の枠としてそれぞれ持っている。『探偵!ナイトスクープ』は2023年で25年目を迎える長寿番組、ほかの番組も“長期政権化”の気配がただよっている。ただそうやって長く続けば続くほど、ダウンタウン世代、ナインティナイン世代の次を担う面々の番組が「ナイトinナイト」ではなかなか作れなくなる。
今田耕司という超ビッグネームの長寿番組を終わらせるのは、相当な決断だったはず。しかし、これからも関西のバラエティ番組界に刺激を与え、また5年先、10年先を考えていく上では、千鳥に続いてかまいたちを「ナイトinナイト」の枠にくわえることはある種、ABCのバラエティ番組制作者たちの矜持だったのかもしれない。
“大物枠”はTBS系の人気番組で穴埋め
一方で『痛快!明石家電視台』の後番組はTBS系の『有吉ジャポン2』『KAT-TUNの食』、『ごぶごぶ』の後もおなじくTBS系の『東大王』となった。大阪に住み、関西のローカル局の番組を追いかける筆者としては複雑な気持ちに駆られる改編となった。
ただMBSも、『ミキBASE~いいね!で応援~』『アインシュタインの愛シタイン』『アキナのギャルしか勝たん~ギャルの力で世界を変えよう~』など若手芸人を起用した、良い意味でコンパクトな深夜番組作りに定評がある。
ぽっかりと空いたMBS制作の“大物枠”をこれからどうするのか。ぜひ野心的な番組をそこに当ててほしいものである。
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