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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 『KOC2022』大阪勢残した爪痕
関西バラエティ番組事件簿特別編「KOC2022を語ろう」

『キングオブコント2022』ビスブラ優勝、ニッポンの社長「暗転」など大阪勢残した爪痕

『キングオブコント2022』ビスブラ優勝、ニッポンの社長「暗転」など大阪勢残した爪痕の画像1
ビスケットブラザーズ(写真/『キングオブコント』ウェブサイトより)

『キングオブコント2022』で、大阪を拠点とするビスケットブラザーズが優勝を飾った!

 大阪在住のお笑い好きである筆者。ビスブラが今年5月におこなった、なんばグランド花月での初単独公演『町のクチビル代理店』を「傑作」と言い続けているひとりとしても嬉しい結果となった。

 2019年の『キングオブコント』で決勝の舞台を経験しているビスブラ。2020年には第5回上方漫才協会大賞文芸部門賞、第9回ytv漫才新人賞優勝、2021年も第51回NHK上方漫才コンテストで優勝を果たすなどしており、『キングオブコント2022』のテロップで「関西の賞レース荒らし」と紹介されるほどの馬力の持ち主。

 ところが下馬評では伏兵にみられていた。

 例えばスーパーマラドーナのYouTubeチャンネル『スーパーマラドーナ劇場』で実施された、視聴者による優勝者予想でも8位にとどまった。スーパーマラドーナは「大阪の視聴者が多いはずなのに、8位におさまりましたか」「準決勝では2日間ともドカ受けだと聞いたのに。人気がなさそうだから?」と低評価の理由を分析していた。たしかに、ビスブラのラジオ『月曜日のオンスト』(YES-fm)の公開収録の現場も、無料で観覧できるにもかかわらずかつては人がまばらだったが……。

 ただ、戦前予想や全国的な人気は関係ない。歴代最高となる合計963点で優勝を飾ったどころか、審査員長をつとめた松本人志(ダウンタウン)に「100点でも良かった」と言わしめるなど、その実力を遺憾なく発揮した姿には感動すら覚えた。

●ビスブラ・きん、相方の原田を絶賛「信じられないくらいのエンターテイナー」

 ビスブラでグッときたのは原田泰雅の「大阪で頑張ってきた。大阪にはほかにもおもしろい芸人がたくさんいる」という優勝コメントだ。優勝後のTwitterでも、きんが「劇場にも遊びに来てくださいね」と投稿していたように、彼らが第一としているのは劇場の舞台。そんな劇場で切磋琢磨している仲間について触れたのは、こみあげるものがあった(ただ、原田は続けて「差がついてしまいましたね」とおどけたが)。

 きんは、相方・原田について「信じられないくらいのエンターテイナー」と絶賛している。春にビスブラを取材した際、その真意について尋ねると、きんは「原田ってその場に僕しかいないときもいろいろ何かやってくれる。いきなり地面に転がって股擦れした箇所を見せてきて、そこを指でなぞって臭いを嗅いでずっと笑っていたり。人を笑かそうとする行動とギャラリーの数が釣り合っていない。でも、そこが素晴らしい。お客さんがいなくてもそういうことをやっているところを、もっと知ってもらいたい」と語っていた。

 お互いにリスペクトしあっているビスブラ。これからも、おもしろいネタを私たちにどんどん見せてくれるのではないだろうか。

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