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キスマイ玉森裕太『祈りのカルテ』で「コードブルー」がトレンド入りのワケ

キスマイ玉森裕太『祈りのカルテ』で「コードブルー」がトレンド入りのワケの画像
ドラマ公式サイトより

 Kis-My-Ft2・玉森裕太主演の日本テレビ系土曜ドラマ『祈りのカルテ~研修医の謎解き診察記録~』が8日に初回放送を迎えた。

 同ドラマは、坂口健太郎主演で映画化された『仮面病棟』(実業之日本社)などで知られる作家・知念実希人氏の同名小説を実写ドラマ化したもの。お人好しで、他人の表情や雰囲気の変化に敏感な研修医・諏訪野良太が、さまざまな科で臨床研修を積んでいくという物語で、カルテの情報をもとに患者が抱えている秘密や事情を優しく読み解いていく「ハートウォーミング・ミステリー」となっている。

 第1話では玉森演じる諏訪野が精神科に配属され、立石聡美(松雪泰子)の指導を受けながら、睡眠導入剤の過剰摂取を訴えてたびたび緊急搬送されてくる山野瑠香(仁村紗和)の謎に迫っていった。1話ごとに研修先が変わっていくようで、第2話では外科で、冴木真也(椎名桔平)の指導を受けることになるようだ。

「右腕にリストカットの痕、左腕に火傷の痕があり、生活保護を受けている瑠香が抱えている事情は重いものがありましたが、フジテレビの月9『監察医朝顔』シリーズや、昨夏の『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』(日本テレビ系)、今年4月期の『正直不動産』(NHK総合)と、評価の高い作品を数々手がけている根本ノンジの脚本だけあって、テンポもよく、シリアスな話も重くなりすぎない、バランスのいいストーリー展開でした。患者の謎を解いていくミステリー的要素もありつつ、他人に寄り添うことのできる諏訪野を主人公としたハートフルな病院ドラマであり、また池田エライザ、矢本悠馬、堀未央奈らが演じる同期研修医たちと共に悩み、葛藤していく青春的な要素もありそうで、視聴後感のよい作品となりそうです」(ドラマ・映画ライター)

 劇中で諏訪野が魚肉ソーセージを常にストックしている点なども話題になったが、特にネットで反響があったのは、Twitterでトレンド入りも果たした「コードブルー」だ。

 諏訪野が瑠香の心を開くため、自身が実父を亡くし、母親が再婚した相手とうまくなじめなかった過去を明かすシーンで、病院内に「コードブルー、コードブルー。西塔 8Aです」とのアナウンスが響き渡る。すると諏訪野は「すみません! 患者さんが急変で。すぐ戻ってきます!」と慌てて病室を出る。すると医者や看護師が猛ダッシュして西塔に向かっており、息が上がって立ち止まってしまう年配の医師の姿や、カードキーの解錠に手こずり、ドアが開いた瞬間、大勢の医師たちがなだれ込んで転んでしまったり、エレベーターに間に合わず階段を走ったり、蘇生を試みている医師の様子を駆けつけた多くの医師や看護師たちが患者たちと共に見守るといった場面がコミカルに描かれた。

 「コードブルーは全医師招集だ」というセリフがあったように、緊急事態のため病院内の関係者が我先に急ぐというシーンだったが、リズムのある劇伴も相まって、さながら大運動会コントのようでもあり、SNSでは「大げさでは?」といった声も聞かれた。

 しかし、これに反論するかのように、医療従事者や経験者たちが「わりとリアル」だと証言。「出遅れたと思ってもとりあえず現場までは走るのがルール。テレビだからあんな感じ?ってレベルにふざけてるように見えるけど実際の光景です」「コードブルーは“院内にいるスタッフは無条件にできるだけ集まれ”の合図なので実際あれくらい人集まります」「ハリーコール(ドラマではコードブルー)なったら、全員集合するけど、見物者多すぎるのもリアルww なんなら医者集まりすぎて、患者見えんし、何しよるか分からんのあるあるww」「夜中でも全館放送でコードブルーが可能だった病院、実際にコールするとお前らどこ潜伏しとったレベルで人が集まってた」「エレベーター乗り遅れる感じとかカードキーのとこで立ち止まる感じとか、着いてもすでにたくさんいて立ち尽くす感じとかね、リアルでしたね」といった声が次々と上がっていた。

 また、「コードブルー」といえば、山下智久主演の人気シリーズ『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』を思い出した人も多かったようだが、実は『祈りのカルテ』には椎名桔平、りょう、勝村政信ら『コード・ブルー』出演者が指導医役で出演していたため、「1話見始めたけど、勝村政信→りょう→椎名桔平の順で紹介されたら、それはもうコード・ブルー」「椎名桔平とりょうは夫婦役じゃないの?」といったツッコミも。『コード・ブルー』を連想したという人の声も、「コードブルー」のトレンド入りに一役買ったようだ。

「原作者は作家でありつつ現役医師でもある知念氏ですから、“あるある”ネタはいろいろとあったようで、『祈りのカルテ、最初からあるあるネタぶっこんできて好き』『あるあるに満ちていてびっくりした。特に捻挫して来院した患者さんの発言すべて』『生活保護の支給日に合わせて退院したがる患者さん、いたなぁーー』『生活保護のおじちゃんお金ないのに意外と差し入れ持ってこようとしがち』といった声も多かったようですね」(テレビ誌記者)

 演出に、ATP賞テレビグランプリで優秀賞に輝いた『プリンセスメゾン』(NHK BSプレミアム)や、昨年評判を呼んだ『大豆田とわ子と三人の元夫』(フジテレビ系)などの池田千尋らを迎えている『祈りのカルテ』。土曜22時の枠はフジテレビの「土曜プレミアム」などに視聴者を奪われ、この日本テレビの土曜ドラマの世帯視聴率はふるわない傾向にあるが、前期の『初恋の悪魔』同様、作品力で支持を集められるか、注目だ。

宇原翼(ライター)

雑誌、ウェブメディアの編集を経て、現在はエンタメ系ライター。

うはらつばさ

最終更新:2022/10/10 07:00
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