「旧統一教会に関する消費生活相談の状況」を消費者庁が公表、すでに昨年の10倍以上増加

高額支払いも明るみに。支払額の数字は…？

　どの程度の金額を支払ったのかでは、12～13年度の平均既支払金額が約320万円だったのに対して、20～21年度は約270万円と50万円程度減少しているものの、それでもかなりの金額を支払っていることがわかる。

　支払金額別の件数では、無回答が12～13年度では全回答の51.7％、20～21年度では58.3％を占めているが、判明した分では、1500万円以上の支払いが12～13年度で37件、20～21年度で2件、100万円以上が12～13年度で33件、20～21年度で6件あり、高額の支払いが発生していることがわかる。

　今回の消費者庁による公表は22年度途中でのものだが、旧統一教会に関する相談件数は過去の状況から見ても増加しており、22年度は12年度以降で最大の相談件数になると予想される。また、旧統一教会を引き金に霊感商法に対する相談件数も増加しており、こちらも大幅に増加しそうだ。

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鷲尾香一（経済ジャーナリスト）

経済ジャーナリスト。元ロイター通信の編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで様々な分野で取材・執筆活動を行っている。「Forsight」「現代ビジネス」「J-CAST」「週刊金曜日」「楽待不動産投資新聞」ほかで執筆中。著書に「企業買収―会社はこうして乗っ取られる 」(新潮OH!文庫)。

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