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アメトーーク「中学イケてない芸人」はもう時代に合わない?令和テレビの“イジり”の許容度

アメトーーク「中学イケてない芸人」はもう時代に合わない?令和テレビのイジりの許容度の画像1
『アメトーーク!』(テレビ朝日系)公式Twitter(@ame__talk)より

 9月22日放送『アメトーーク!』(テレビ朝日系)が行ったのは、「中学イケてない芸人~シーズンⅡ~」。シーズンⅠが放送されたのは2008年で、あのとき出演したのは高橋茂雄(サバンナ)、博多大吉(博多華丸・大吉)、川島明(麒麟)などであった。たしかにこの頃は、『アメトーーク!』で活躍できるか否かが芸人にとっての正念場だった。事実、この企画で跳ねた博多大吉は見事にブレイクを果たしている。

 今回のシーズンⅡに出演するのは、田中卓志(アンガールズ)土屋伸之(ナイツ)平子祐希(アルコ&ピース)おいでやす小田秋定遼太郎(滝音)、そして坂井良多と金ちゃん(鬼越トマホーク)である。

 中学時代の制服と髪型を模したかつらを被り、ひな壇に座る芸人たち。もう、その絵面だけで見るからに陰キャなのだ。とはいえ、ここで重要なのは「中学イケてない」をテーマに招集されたということ。決して、「中学いじめられてた芸人」ではなく、今回のメンバーにナダル(コロコロチキンペッパーズ)や斉藤慎二(ジャングルポケット)は含まれない。

「学生時代の人気者が芸人になっても売れない」とはよく囁かれるが、それを逆説的に証明する企画とも言えるか? ちなみに、中学~高校時代にまごうことなき1軍だった芸人といえば、明石家さんま、とんねるず、田中裕二(爆笑問題)、設楽統(バナナマン)、尾形貴弘(パンサー)、岩井勇気(ハライチ)などがいる。

 あと気になったのは、新メンバーとは言うものの、招集された芸人がキャリア的に中堅以上ばかりということだ。鬼越と秋定以外、みんな40代である。少しは若返らせればいいのに……。

「イケてない」意外な人選だったアルピー平子&鬼越トマホーク

 特に意外だったのは、平子と鬼越だ。

 まず、平子について。現在の彼を見れば、多くの人が陽キャグループ出身と推測するに違いない。顔は整っているし、高校時代はラグビーで東北選抜に選ばれ、しかもマネージャーと交際するほど青春を謳歌していたとも聞く。だが、少なくとも中学までは違ったらしい。

「(中学までの)僕はもう5軍中の5軍で、なんなら他の5軍が調子いいときにちょっと僕をイジってきたんで、実質6軍なんですよね」(平子)

 まるで思春期みたいな目をしながら、中学時代を振り返る平子。「5軍」なんてカーストは初めて聞いたし、彼の境遇を聞くと「5軍の控え」という表現のほうが正しい気もする。そんな“元・5軍の控え”も、今や色気ムンムン。女性人気の高い芸人だ。きっと、いろいろ乗り越えてきたのだろう。要するに、彼は高校デビューなのかもしれない。

「(中学時代は)坊主で僕、(頭の)怪我したところに傷があるんですよ。なので、1軍と廊下ですれ違うたびに『チャリーン』ってやられてて、それに抵抗してグアーッて来られるのが怖いから『380円入金です』って言って、媚びて喜んでもらってました」(平子)

 1軍の生徒から貯金箱のように扱われていた平子。番組が始まって早々、いきなりつらい話だ。学生時代に坊主頭を強制され、頭が絶壁だったり妙な傷跡があると、確実に周囲から馬鹿にされてしまう。平子のエピソードトークが悲しすぎて泣ける。

 そして、鬼越だ。今回、ご意見番として登場したサバンナ高橋が「イケてへんかったと思わへん。不良やと思ってた」とコメントしたが、まったくである。しかし、12歳当時の坂井の写真を見るとぐうの音も出ない。まさしく、ガチオタの顔をしているのだ。当時の彼が羽織っていたネルシャツが、また陰の者のオーラを一層強調している。

 写真はもう1枚ある。坂井の誕生日に撮ったショットだ。坂井を祝うケーキを取り囲むのは、坂井1人だけ。『巨人の星』の、誰も参加者が来なかった1人クリスマスパーティの回を不意に思い出した。しかも、坂井の目は星飛雄馬以上に死んでいる。ケーキの鮮やかさが、彼の本物オーラをより際立たせているのは皮肉だ。

 まるで、この世のすべてを恨んでいるかのような顔をしている坂井。8月13日放送のラジオ『鬼越トマホークのオールナイトニッポン0』(ニッポン放送)でも明かされたが、坂井は生まれ育った家庭環境もグチャグチャだった。家も学校も心休まる場所ではなかったのだ。当時の顔つきを見ると、元アイドル・早乙女ゆみさんと結婚した現在の状況が本当に感慨深い。

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