トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 中丸雄一、婦人会のお姉さん方に囲まれる
『旅サラダ』KAT-TUN中丸雄一リポーターを見守る会 #22

『旅サラダ』中丸雄一、芋煮会で婦人会のお姉さん方に囲まれ安定の孫っぷり

「なかまる印」は絶滅寸前のリアクション芸が見られる貴重な場

 というわけで、中丸が悪戸いもを食べることに。最初の食べ方は、芋田楽である。20分ふかした里芋に田楽味噌をつけて、パクッといく。

 やっぱり。どうしても、アツアツの食べ物を用意されてしまう中丸。いよいよ、ビートたけしからグツグツのおでんを無理やり口に放り込まれる往年の片岡鶴太郎みたいな芸風になりかけている。毎週、土曜午前(土曜8時ならぬ)になると、いつも中丸は熱い食べ物を試食している気がする。

「アツイッ! ……う~わっ、おいしい」(中丸)

「熱い」の直後に「おいしい!」で上書きする感情の追撃の流れは、「マズイッ! もう1杯」のフレーズで一世を風靡した青汁のCMの八名信夫に酷似している。

 さて、続いて食べるのは本命の芋煮だ。調理を担当するのは、地元の婦人会のみなさん。ものすごく大きな鍋に食材を入れ、さらに悪戸いもも投入。このまま50分煮たら、ついに芋煮は完成だ。

 まるで、これは炊き出し。MC・神田正輝が在籍し、そして解散してしまった石原軍団ではもうできない調理法である。

 そんなこんなで、約1時間が経過した。どうやら、芋煮の完成のようだ。鍋を前に、婦人会のみなさんに囲まれている中丸は完全に孫みたい。“孫”中丸が、婦人会のお姉さん方にアツアツの芋煮をよそってもらっている。

 もういいかげん、流れが白々しい。もはや、お約束みたいなのだ。またもや、中丸の眼前にアツアツの食べ物である。1時間も煮込まれ、見るからに激熱の芋煮。しかも、生放送だ。番組終了まであと10分しかない。冷ましている場合じゃない。もちろん、「できたてを食べさせたい」という婦人会の方々の愛は本物だ。その優しさが中丸の猫舌に直結しているのが、また皮肉というか。

 鍋から盛り付けたられたばかりの、湯気たちまくりの芋煮を中丸は口にかっ込んだ。

中丸 「あつーいっ!」

スタジオ一同 「(笑)」

向井 「ちょっと(里芋を)ちっちゃくしようか(笑)」

 これ、何度見た流れだろうか? 

「スタッフ、アツアツを用意する」

「中丸、猫舌で食べられない」

「レギュラー陣が笑う」

 中丸の猫舌勃発は、『旅サラダ』のルーティンである。もはや、全員(レギュラーと視聴者)の期待を汲み、それを察した番組が強引に仕組んだとしか思えない動線なのだ。猫舌のリポーターに、できたてを絶対食べさせようとする『旅サラダ』が鬼畜に思えてくる。

 もちろん、その期待は中丸自身も察している。猫舌のわりに箸で取った芋の大きさは完全にチャレンジャーだったし、絶対熱い里芋を臆せず一口目に選んだ中丸はプロだった。

「おいしい!」の前に「あつい!」を言いたがる彼のレポーター魂は、とっくに我々に伝わってきている。こんな何度も見せられたら、いいかげん伝わってくる。いつも、彼の食リポは「うまい」「熱い」のリアクションが混在しているのだ。

「熱い」「痛い」など“痛みを伴う笑い”について、BPO(放送倫理・番組向上機構)が問題提議した件は記憶に新しい。でも、なぜか中丸はどこ吹く風。よりによって、ジャニーズのアイドルが率先して茨の道を歩いている状況が興味深くもある。

 中継の最後、中丸はこう咆哮した。

「これが芋煮会だー!」(中丸)

 どんな芋煮会なのか、それは?

 テレビ界では絶滅寸前のリアクション芸を目撃できる貴重な場が、密かに「なかまる印」だったという盲点。さて、本日の中丸はどんなアツアツの食べ物をその猫舌でいくのだろうか?

<『旅サラダ』中丸雄一リポーターを見守る会>

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

記事一覧

サイト:Facebook

てらにしじゃじゅーか

最終更新:2022/10/01 06:00
12
ページ上部へ戻る

配給映画