ダウンタウン特番が大当たりで大号令! テレビ界の最新“パクりトレンド”は「昭和」?
#テレビ #ダウンタウン #昭和
テレビ界では、ヒット企画がひとつ生まれれば、なりふりかまわずマネをするのが当たり前。『ポツンと一軒家』(テレビ朝日系)や『ヒューマングルメンタリー オモウマい店』(日本テレビ系)に似た番組をチラホラ見かけるのはその極端な例だが、最新のパクりトレンドが「昭和モノ」だ。
「昔のヒット商品や流行をたどる企画はいつの時代も定番ですが、ダウンタウンの司会で8月13日に放送された『ダウンタウン vs Z世代』(日本テレビ)という特番が高視聴率をマーク。同番組はレギュラー化してもおかしくないですが、これを受けて日テレ以外の各局で『昭和ネタ番組をやれ!』と大号令がかかっています。
若者に人気があるタレントを起用しつつ“懐かしの○○”を取り上げれば、若者も中高年も取り込めますし、テレビ局にはいくらでも素材があるので、制作費も手間もそんなにいらない。今秋の改編で、テレビ朝日は、昔は当たり前だった驚きの常識をたどる『ニンチド調査ショー』(MC:フットボールアワー・後藤輝基、ホラン千秋)なるバラエティー番組をスタートさせます」(テレビ情報誌記者)
ありふれた企画といえばそれまでだが、あらゆる世代が楽しめるように努めるのは、制作側としては当たり前。そんななか、偶然にも複数の番組が取り上げたのが「昭和マンガ」ネタだった。
「9月24日にテレビ朝日の深夜の『持ち寄り謎Q殿』、25日には日本テレビの『超無敵クラス』でやっていたのが、昭和マンガをネタにしたものでした。いずれも、名作マンガに登場する“ありえない設定”をクイズにしたもので、取り上げたのは『プロゴルファー猿』と『キャプテン翼』。40代~50代は世代的にドンピシャですし、問題を解く側の食い付きもよくて、クイズとして非常に秀逸でした。
今回はたまたまマンガでしたが、あれを懐かしの映画やドラマに置き換えてもいいでしょうし、作者や関係者を呼んだり、話題をどんどん広げて関連の作品や商品などを紹介していったりと、いろいろとアレンジしがいはありそうです。ただ、同じ週にテレ朝と日テレがどちらも“昭和マンガネタ”をやったのは、ちょっとマズかった気もしましたけど……」(民放バラエティ番組制作関係者)
とにかく昭和を振り返りまくる傾向は、バラエティ番組だけでなく音楽番組でも見られるという。
「かつてはテレビに出ない歌手などごくわずか。番組サイドは“テレビに出してやる”ぐらいの感覚でしたが、今やその存在は軽くなり、テレビへの露出を拒むアーティストもめずらしくありません。しかし、テレビ局にとって音楽番組は、数字が期待できる大事なコンテンツ。そこで大活躍するのがアーカイブ映像です。
歌番組は、歌声一発で視聴者の興味をテレビに引っ張れますし、さまざまな時代に流行った曲をマゼコゼにして流すことで、広い視聴者層にアピールできます。自局の過去映像を使えば制作費はかからないという大人の事情もありますが。近年は、80年代~90年代のアーティストやヒットソングが見直される機運もありますし、若者のY2K(2000年前後)ブームはファッションだけでなく音楽にも波及していますから、時流にも乗っている。過去の遺産を食いつぶすというと厳しいですが、テレビ界の“昭和ブーム”はしばらく続くでしょう」(キー局関係者)
これで若者はますますテレビから離れるのか、それともテレビの再評価につながるのか……。
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