日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > ANNリスナー途方もない地道さと愛

「オールナイトニッポンJAM」成立の裏に潜む、熱狂的リスナーの途方もない地道さと愛

“検閲”を通った下ネタトークのあじわい

「オールナイトニッポンJAM」成立の裏側に潜む、熱狂的リスナーの途方もない地道さと愛の画像2
「ラジオリスナーフェス2022」Twitterより

 話を聞くに、どうやらこの澤田さんを中心に、JAMの作業に関わっている人たちの「ラジオ愛」がすごすぎる。過去のお宝を掘り起こしては途方もない作業をして世に再び出している。裏技とかではなく、正面から地道に、着実に課題を解決していっているようだ。

 そんな澤田さんは『くりぃむしちゅーのANN』(以下、『くりぃむANN』)の熱狂的なリスナーで、ラジオの仕事を志しニッポン放送に入社したとのこと。伝説的な番組『くりぃむANN』ももちろんJAMで聴くことができるし、澤田さんいわく「『くりぃむANN』を配信できないならJAMやってなかった」と断言していた。もしかしたら澤田さんは自分が『くりぃむANN』を聴きたいからJAMを構想してくれたのかもしれない。それでも構わない、公私混同バンザイ、ありがとう澤田さん。

 さてこの連載は「芸人礼賛」なので、今現在JAMで聴ける芸人さんのANNおすすめ回を紹介する。

『ラブレターズのANN0』第1回「塚本がナマ電話でナマ告白」
 ANN0のレギュラーとなり意気込んでいるラブレターズが初回で行ったのが「ナマ電話ナマ告白」だった。塚本さんの意中の女性に内緒で電話をかけてきてもらって、無理やり塚本さんに告白させるという破天荒な企画。「大切に育んできたんだよ!」という塚本さんの絶叫が面白すぎた。結末はぜひJAMで聴いてもらいたいが、この女性に塚本さんが「ANN0」がスタートする旨を情報解禁前に伝えていたことが発覚して別角度から責めたてられるのも含めて最高だった。

 ちなみに奥森さんのおすすめは『ランパンプスANN0』保育マンの回。

 澤田さんのおすすめは『くりぃむANN』の長州小力ゲスト回。

 どれも必聴。

 ついでに言うと僕は『くりぃむANN』第64回「ウエダノジナンボウ」が公開されるのを心待ちにしている。

 対談の終盤、澤田さんに奥森さん経由でこんな質問をぶつけた。

「『アルコ&ピースANN』はJAMに入らないんですか?」

 僕がいちばん思い入れのあるANN、いまだに同志もかなり多い伝説的ANNだ。JAM入りを待望する声も多い。

澤田「頑張りますとしか言えないですよ……」

 という返答、困らせてしまい申し訳ない。まぁこれこそ大人の事情もあっていろいろ大変なんだろう。澤田さん頑張って。

 オールナイトニッポンJAMは、リスナーも、そしてもちろんパーソナリティーも、ラジオ好きの熱狂が集まって作られているサービスだとわかった。澤田さんをはじめとするたくさんの人の努力の結晶であることを把握してから聞く下ネタトークは格別だ。面白いのはもちろん、「これは検閲通ったんかい」という視点でも楽しめて一石二鳥。

 オールナイトニッポンJAM、素敵な人が運営する素敵なサービス、さらなる発展を会員として願うばかりだ。僕からは以上。

高橋雄作(TP、プロデューサー・作家・社長)

プロデューサー、作家、社長。2022年夏、テレビ朝日を退職し独立。音声配信アプリ「stand.fm」コンテンツアドバイザー、お笑いラジオアプリ「GERA」チーフプロデューサー。YouTubeチャンネル「金属バット無問題」などを手掛ける。

Twitter:@takahashigohan

たかはしゆうさく

最終更新:2022/09/27 17:52
12
ページ上部へ戻る

配給映画

トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed