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日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 宮崎駿から拒絶された細田守

宮崎駿から拒絶された細田守がデジタルを武器にたどり着いた『竜とそばかすの姫』

『竜とそばかすの姫』が『金ロー』オンエア延期になった事件との奇妙な符号

  さて、その『竜とそばかすの姫』が今週オンエアされる。延期になった理由は直前に安倍元首相銃撃事件が起き、番組編成が変更になったせいですが、この映画と事件は本来、何の関係もないはずが実は奇妙に符合している。
 
 映画の中に存在する仮想現実世界<OZ>を荒らす「竜」は、仮想現実世界の平和を乱す敵、テロリストだとして<OZ>の利用者たちから追われている。安倍元首相を銃撃した容疑者も「事件の真相を究明する」という名目のもとに容疑者自身や家族の過去を徹底的に暴かれているが、中には「それ、公開する必要のある話なの?」と言いたげな話題も。また容疑者の起こした事件の是非をめぐって度を過ぎた誹謗中傷と、行為を絶賛する正反対の意見が飛び交い、事件から数カ月経った今でも話題が尽きない。<OZ>内で「竜」を巡って賛否両論の声が起きるのと、似ていなくもない。
 
 また、クライマックスではある人物が実の親から虐待、ネグレクトの状態に置かれているのだが、その人物は兄弟なのである。銃撃事件の容疑者も兄がいて、親が新興宗教にのめり込むことで悲惨な青春時代を送ったと報道されており、親の愛を得られなかったという一点で共通している。
 
 これらは偶然似通っただけに過ぎないのだけど、現実とフィクションが奇妙に符合するというのもさすが大作家の仕事と言えなくもない!?
 
 

   

しばりやトーマス(映画ライター)

関西を中心に活動するフリーの映画面白コメンテイター。どうでもいい時事ネタを収集する企画「地下ニュースグランプリ」主催。

Twitter:@sivariyathomas

しばりやとーます

最終更新:2022/09/23 19:00
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