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千原ジュニアも太鼓判「ぱーてぃーちゃん」を知っているか お笑いのセオリーをぶち壊す?

千原ジュニアも太鼓判「ぱーてぃーちゃん」を知っているか 正統派だけど破壊的、お笑いのセオリーをぶち壊す?の画像1
ぱーてぃーちゃん すがちゃん最高No.1Twitter(@patyssugano)より

 ここ最近、バラエティー番組への出演が激増しているのが、ワタナベエンターテインメント所属のお笑いトリオ・ぱーてぃーちゃんだ。

 イケメン風チャラ男の“すがちゃん最高No.1”、イケギャルの“信子”、“金子きょんちぃ”の3人からなるぱーてぃーちゃんは、2021年4月に結成。直後から地上波のバラエティー番組に出演する機会を与えられ、2022年元日放送の『ぐるナイおもしろ荘』(日本テレビ系)では、パリピな型破り漫才を披露し注目を浴びる。その後も『千鳥のクセがスゴいネタGP』(フジテレビ系)、『ネタパレ』(フジテレビ系)などのネタ番組を中心に活躍中だ。

 そんなぱーてぃーちゃんは、9月2日と16日放送の『千原ジュニアの座王』(関西テレビ)に出演。その16日の放送回で、金子きょんちぃが見事優勝を果たしたのだ。

 若手芸人たちが、大喜利、ギャグ、トークなどの種目で戦い、お笑いの総合力を競う『座王』。16日の放送回では、ぱーてぃーちゃんの3人のほか、“ギャル芸人”としてブレイク中のエルフ荒川、そして“元祖チャラ男芸人”の狩野英孝も出場した。

 ここで活躍したのがエルフ荒川と、金子きょんちぃの2人。ともに決勝まで進み、きょんちぃが見事勝利して優勝を収めた。

「ぱーてぃーちゃんもエルフ荒川も、いわば“ギャル”というキャラクターを背負った芸人で、大喜利やトークといったストロングスタイルの笑いにはあまり向いていないと見られがち。でも蓋を開けてみたら、まったくそうではなかった。きょんちぃは、大喜利、トーク、モノボケという“お笑いストルングスタイルのど真ん中”の競技で戦い、勝利を収めています。単なる“キャラ芸人”ではなく、地肩の強い正統派芸人の顔も持っているということですね」(構成作家)

 ぱーてぃーちゃんについては、以前から千原ジュニアも高く評価していた。

「ぱーてぃーちゃんのネタは、お笑いのセオリーからかけ離れているんです。たとえば、明らかにボケるべきところでボケずに、それが笑いになっている。つまり、ぱーてぃーちゃんは、過去のすべてのお笑いのセオリーをフリにして、新たな笑いを作り出しているということで、ジュニアさんも“スゴいのが出てきた”と各所で褒めていました。一見すると“ギャル”というキャラクターに乗っかった結果、そういう革新的な笑いになっているようにも見えますが、『座王』できょんちぃが優勝したことを考えると、決してそうではない。完全に計算され尽くした笑いだと捉えることもでき、奥深さを感じます」(同)

 惜しくもきょんちぃに敗れて準優勝となったエルフ荒川も、“地肩が強い芸人”と評価されている。

「荒川はギャルキャラに乗っかりつつも、そのギャルキャラをフリにしたギャップでボケるタイプ。まさにオーソドックスなスタイルの笑いで、地元・大阪で幼少期から『吉本新喜劇』や中川家に憧れてきただけのことはありますね。一方で、ぱーてぃーちゃんはどちらかというと破壊的。過去のお笑いのスタイルを踏襲するのではなく、そこから完全に一歩踏み出している。それを“センス系”ではなく、“ギャル”というキャラのフィルターを通しているのが画期的ですね」(同)

 昨今はお笑い賞レースの盛り上がりとともに、若手芸人のネタのクオリティーが高くなっていると言われている。そんななかで、破壊的なスタイルのぱーてぃーちゃんは、どうブレイクしていくのだろうか。

「ネタ至上主義が極まって、ネタがパターン化されすぎている空気があるのも事実。お笑いファンも、そろそろ破壊的なものを求めている時期だと言えるかもしれない。そもそもギャルキャラはキャッチーで地上波向きということもあるし、笑いの革新性も申し分ない。ぱーてぃーちゃんの本格ブレイクの可能性は十分にあるでしょう。ただ、地上波ではわかりやすいギャルキャラばかりにスポットが当てられ、そこで消費されてしまう可能性も否めない。そうなったらもったいないですね」(同)

 まさか、ぱーてぃーちゃんがお笑い界の天下を獲るとは……そんな驚きに包まれる時がくるかもしれない。

 

浜松貴憲(ライター)

1980年生まれ、東京都出身。大学卒業後、出版社に入社。その後、いくつかの出版社を渡り歩いた末に、現在はフリーライターとして、テレビ番組、お笑い、YouTubeなど、エンターテインメント全般について執筆している。

はままつたかのり

最終更新:2022/09/22 06:00
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