梅沢富美男は“際どい”トークも「しょうがない」に「なんだかな」
#テレビ日記
梅沢富美男「一発やるんですよ」
“不祥事”ではないけれど、昔はOKでも今のテレビではするのがはばかられる“不謹慎”なトークというものがある。暴力的だったり性的だったりする話題があげられるだろうか。
そんななか、15日の『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)で放送されていたのは「大御所芸能人SP」。ゲスト出演者は加賀まりこ、堺正章、中尾彬、梅沢富美男、前川清、八代亜紀である。全員が芸歴50年超えで、70歳超え。松本人志(ダウンタウン)が「浜田も前室、ずっと立ってしゃべってましたね」と語るように、ベテラン芸能人の大集合である。ダウンタウンが一番年下になる番組は、もしかしたらこれが最後かもしれない。
そんなトークは、若者との接し方がわからない、若者の顔が覚えられないといった大御所芸能人の定番トークのほか、石原裕次郎や丹波哲郎、川端康成らとのエピソード、『ダウンタウンDX』に大御所がはじめて出演した回などが振り返られたりしていた。
なかでも堺正章の内田裕也とのエピソードトークはいつ聞いても面白い。内田裕也の誕生日会で司会をした堺。会場にアントニオ猪木がいたので「お祝いのビンタをお願いします」と冗談を言ったら、猪木がノリノリで内田をビンタしてしまった。その後の内田との会話を再現して堺は語る。
「裕也さんが『30年ぶりにグラッときたよ』って言うから、『30年前は誰に殴られたんですか』って聞いたら、『樹木希林に決まってんだろ!』」
そんな大御所トーク。そのなかに今では一般に“不謹慎”と思われるような内容もチラホラ混ざっていたのだけれど、やはり梅沢の話が強烈だった。
20代当時、無名の役者だった梅沢は、ファンの祝儀などがないとご飯が食べられなかった。そのため、梅沢いわく「若い子とか手つけてる場合じゃないんです。ほとんど年上、若くても30代。50代ぐらいの女性とお付き合いをしないといけないんです」。さらに「どういうお付き合いを?」と尋ねられた彼は「一発やるんですよ」と答えた。ホテルの1階から5階まで部屋を借りて、2時間おきに部屋を回って、というようなことをしていたらしい。
詳しいことはわからないけれど、お互いに合意のあったことなのだろう。どちらもWin-Winだったのだろう。ただ、昔話であっても、こういう“際どい”トークをするのは今では梅沢ぐらいになっていて、それを「梅沢だから仕方ない」と世間が許容している感じ、むしろ梅沢がこういうトークをするたびに「この人だからしょうがない」が盤石になっていく感じが、不思議だなと思う。
そしてそういう「この人だからしょうがない」と認め合う輪の一員にいつの間にか組み入れられている感じが、なんだか居心地が悪い。それ、本当に「この人だからしょうがない」のか。なんだかな。
いや、テレビのなかから不謹慎なものが一掃されるのは良くないのでは? と問われると、個々のケースにもよるが、確かにとも思う。毒蝮三太夫とか綾小路きみまろとかのケースをどう考えるんだ? と問われると、さらに困ってしまう。だから最終的に「なんだかな」としか言えないわけだけれど、「なんだかな」とは言っておきたい。
最後に、これまでの話と全然関係ないけれど、12日の『しゃべくり007』に中学2年生になってすっかり思春期な寺田心が出演していたので、「大人の気に入ることを子どもが言っている様子をほほえましく見る」がちょっとずつ難しくなっていく感じをほほえましく見たことも報告しておきたい。寺田がこの壁をうまく回避する道を見つけるのが先か、それともその道を見つける前に子ども期を終えてしまうのが先かのデッドレース。――と、そんな見方は“不謹慎”だろうか。
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