『ザ・ノンフィクション』「聞き屋」がネットで話題に…テレビの定番になりし“ニート密着”の是非
#フジテレビ #ドキュメンタリー #ザ・ノンフィクション
日曜昼の硬派なドキュメンタリー番組として知られる『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系)。9月11日の放送では、名古屋の路上で無料の“聞き屋”をする男性に密着した「話を聞いてくれる人 ~空っぽの僕が生きる意味~」が放送された。
取り上げられたのは、2017年6月から名古屋駅前で「聞き屋」をやっているディーン・カワウソこと水野怜恩さん(@kky_nagoya)。「聞き屋」とは、無料で街の人々の話をただ聞くというものだ。
これまでに4千人ほどの話を聞いているという水野さんは、現在、実家暮らしの「ニート」。会社員だった時期もあり、大手パンメーカーで3年間経理部にいたが、転勤を命じられた際に退職。アルバイトを転々とし、「夢も目標もない人生」を送るなか、旅先の横浜で出会ったのが「聞き屋」だったという。その後、地元に戻り、真似てみると、人生で初めて「やりがい」を感じたのだとか。
現在、水野さんは週1回の飲食店アルバイトと、サラリーマン時代の貯金を切り崩しながら生活。ちなみに、家にお金は全く入れておらず、「社会復帰はもう無理かもしれない」と笑う。
夢は「ジャニーズデビューとかコヤッキースタジオ(編集部注:都市伝説系YouTuberユニット)に入るとか、YouTuber」だというが、そのための努力は「何もしてない」とアッサリ。「小学校の夢みたい(だけど)」だと続ける水野さんに、思わずディレクターが「小学校の夢を語る年齢ではないのでは」とツッコむが、「全然いいんじゃないですか」とどこ吹く風だ。働くのも恋愛も「どっちでもいい」と持論を展開し、いろいろ言われる世の中は「生きにくい」という。
母親は「食べていく、生活していく(ための)本当の苦労をしていない」「ダメだったら戻ってくればいいわっていう」と甘えを指摘するが、父親が「細かいところに、すぐ口出しする」ことで、水野さんが心を閉ざしたことについては「息子の気持ちがわかる」と理解も示す。
放送では、実際に「聞き屋」に救われたという人たちも紹介された。そんな水野さんについて、ネット上では、<聞き屋というライフワークがあるだけこの人は幸せに見える><近所にいたら通ってしまいそう>と肯定する意見もあるが、シビアな声も少なくない。
<現代が産む、ある種の可哀想な人(聞き屋)と、それを育んだ哀れな親とのドキュメンタリーにしか見えない>
<こういう人いる。自分の考えや行動は絶対正しいと確信してる人>
<過去最高にクソ回。世の中そんなに甘くねーよ>
<ニートでこれだけが生き甲斐というわりには活動に熱量を感じない人。この人たぶんね、自分より下の人を探している>
……など、SNSにはかなり辛辣なコメントも殺到していた。
ところで、テレビのドキュメンタリー番組では「ニート」が取り上げられる機会が少なくない。それだけ社会問題化しているとも言えるが、一方で、ニート密着がドル箱企画になっている現状もあるという。テレビ局関係者は次のように話す。
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