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生活保護受給が増加傾向… 2万件超の申請で目立つ“一般家庭”の項目

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写真/Getty Imagesより

 生活保護受給が増加の傾向を示している。生活保護申請件数は前年同月比で2カ月連続の増加となった。保護開始世帯数も2カ月連続で増加した。22年に入り、申請件数、保護開始世帯数とも減少を続けていたが、5月から増加に転じている。

 6月の生活保護申請件数は2万881件と前年同月比で7.2%増加した。5月が2万353件と同10.6%増だったため、2カ月連続で増加し、2万件を超えてきた。

 一方、保護開始世帯数も6月は1万7935件と同5.4%増加し、5月が1万7039件と同9.2%増だったため、2カ月連続で増加し、1万7000件を上回った。

 申請件数の前年同月比で見ると、新型コロナウイルスの感染拡大が本格化し、政府の緊急事態宣言が出された後の20年4月は24.9%という大幅な増加となった。これは、新型コロナの影響により大量の雇用調整が行われたためだ。20年はその後、大きな増加はなかった。

 21年に入ると、4月を除いた全ての月で申請件数が増加した。生活保護を申請するまでには、例えば、失業後に失業保険を受給したり、貯蓄を取崩したりすることで生活を維持するが、それが限界を迎えた時に申請を行うため、雇用調整(失業)から申請までにタイムラグがある。21年を通じて申請件数が増加したのは、こうした背景による。

 22年に入ると申請件数は1~4月の間は減少が続いたことで、新型コロナによる雇用調整の影響はほぼ終了したと見られていた。しかし、5月から生活保護の申請件数は再び増加に転じた。(表1)

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 申請件数が増加しているということは、生活苦に陥る家庭が増加していることの表れだ。ただ、生活保護には審査があり、新型コロナ禍で従来よりも緩くなったが、それでも申請者のすべてが生活保護を受けられるわけではない。

 その結果、保護開始世帯は申請件数よりも少なくはなるが、申請件数を反映した動きとなっており、21年は4、5、10月を除いた全ての月で増加している。こちらも22年に入ると1~4月の間は減少が続いたが、5月から再び増加に転じている。(表2)

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 生活保護を受けなければならないほどの生活苦に陥っているのは、どのような世帯なのか。統計では、受給世帯を「高齢者世帯」、高齢者を除いた「母子世帯」、「障害者・傷病者世帯」、「その他世帯」に分類し集計している。

 受給世帯で圧倒的に多いのは高齢者世帯だ。6月の受給世帯数は91万908世帯と全体の55.8%を占めている。次いで、障害者・傷病者世帯が40万4444世帯で24.8%、その他世帯が25万423世帯で15.3%、母子世帯が6万7538世帯で4.1%となっている。

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