霊感商法とも共通点? “占い番組”がいよいよテレビから消える日
#テレビ #占い
安倍晋三元首相の銃撃事件をきっかけに、批判が集中している旧統一教会。ニュースやワイドショーでは、事件のきっかけとなった宗教2世の問題や、教会が求める献金の実態などが次々と明らかにされているが、それらと共に問題視されているのが、いわゆる「霊感商法」だ。
霊感商法は、不安や悩みを抱えている人を占い、不安を煽って高額の商品を買わせるもの。政府は電話相談の受付の集中強化期間を設け、河野太郎消費者相が「宗教団体の解散も議論する」と発言するなど、撲滅への動きが活発化しているが、一部のテレビ関係者の危機感は薄い。
「かつては占いやスピリチュアル番組は超のつく人気コンテンツ。細木数子や江原啓之の番組が人気だったことを覚えている方は多いでしょう。しかし近年、コンプライアンスが一気に厳しくなり、どんどんと隅に追いやられているのが占い番組でした。もともと日本民間放送連盟が定める放送基準には、『占い、運勢判断およびこれに類するものは、断定したり、無理に信じさせたりするような取り扱いはしない』と記されていましたが、旧統一教会が霊感商法に占い師を利用していたことがわかり、いよいよ扱いが難しくなっています。
ただ、占いやスピリチュアルは鉄板ネタなので、いまだに存在しています。朝の情報番組で“今日の運勢占い”を流すのも見慣れた光景ですしね。一方で、芸能人は不安定な職業なこともあって占いやスピリチュアルにのめり込む人も多く、表面化はしていなくとも、裏では結構ヤバいことになっている場合も少なくありません」(民放バラエティ番組制作関係者)
少し前に物議を醸していたのが、元フジアナウンサーの中村仁美の“暴露”だった。
「中村は今年6月、日本テレビのトークバラエティ『上田と女が吠える夜』(日本テレビ系)の“占い大好きな女VS占いを信じない女”というテーマ回に出演し、“超有名な占い師が女性アナウンサーを集めて占っていく”という番組で、“その占い師が台本や、中村の記事が載った週刊誌のコピーを見ていた”と告発。中村は、その数カ月前にフジテレビ系の占いバラエティ『突然ですが占ってもいいですか?』(フジテレビ系)に出演していたので、同番組のことではないかと言われています。占いそのものがグレーなのに、さらにヤラセ疑惑まであるようでは、いよいよ危険信号ですよ」(同)
「占いごときに目くじらを立てるな」という意見もあろう。だが、もはやそれが通用する時代ではない。
「旧統一教会の脱会者が明かした霊感商法の手法は、事前にリサーチしていた相談者の情報を占い師役の人物に伝え、占いが当たっていると信じさせるもの。中村アナのエピソードが事実なら、やり口は完全に同じなんですよね。占い番組に台本があるのは、関係者には周知の事実。言ってみればこの時点でヤラセですし、占いそのものにも根拠がありませんから、公共の電波で流すのは二重の意味でマズいんですよ。まあ、ヤラセや根拠のなさが問題なら、夏の“心霊番組”もイエローカードではあるんですが……」(同)
昨今では、芸能界でも“占いぎらい”を公言する芸人が次々と現れている。
「有吉弘行はいろいろな番組で占いや占い師をボロクソに言っていますし、加藤浩次やアンガールズの2人も占いは大嫌い。占いでもなんでも、面白ければいいという姿勢が通じる時代ではもはやありません」(同)
番組関係者は、何よりも先に番組の未来を占ってもらうべきかも。
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