東野幸治の拙い動画編集で際どい話がほぼノーカット! 「TKO木下を的確に追い詰める」
#お笑い #YouTube #吉松ゴリラ
「おもしろいものを作る」を目標に日々切磋琢磨している若手芸人。当然彼らが同業者のYouTubeを見るとき、その目線は厳しくなる。そんな芸人間で流行る動画は、掛け値なしにおもしろいと言っていい。この企画は現役の芸人をゲストに呼び、「最近一番芸人が笑ったYouTube動画」を紹介してもらう対談企画である。
今回のプレゼンターは芸歴10年目、芸人Aさん。
東野vsの魅力は「いつの間にか、相手が追い詰められている」関係性づくり
Aさん ぼくが一番笑った動画は、「東野vs」の「TKO木下の謝罪」です。この動画は好きで、何度も見ています。
ゴリラ これはおもしろかったよね!トーク全般において、東野さんならではの切り口が秀逸だった。
Aさん そうなんですよね。「東野vs」は、東野幸治さんが半年ほど前に「動画編集の勉強をしたい」という理由から立ち上げたチャンネル。その編集技術の拙さからUPされる動画は、ほぼノーカットの対談動画ばかり。際どい話もそのままUPされるので、緊張感ある動画も多いのが特徴です。ちなみにゲストの選出は、対談した相手に次の対談相手を紹介してもらうという、数珠繋ぎ方式で行っています。
ゴリラ その中でも今回の動画は「TKO木下さんが自分のYouTubeチャンネル内で行った、謝罪の仕方が気になった」という理由で、直接木下さんを呼んで撮影をしたものだよね。
Aさん そうですね。木下さんは過去に、自身のチャンネル内で3回謝罪動画を出してるんですよね。「ペットボトル騒動の謝罪」「ガーシーへの謝罪」、そして今回テーマとなっている「相方木本さんのトラブルを受けて行った謝罪」。そして「東野vs」での企画内容は、それぞれの動画で木下さんが着用していた謝罪用の白シャツを三枚とも持参させて、その白シャツのデザインの移り変わりから、木下さんの謝罪がなぁなぁになってきている事を検証していくという企画(笑)。
ゴリラ この動画の魅力は、本来ボケでないところをボケに仕立てていく、東野さんの「攻撃的な考察」だよね。明らかにおかしな部分を笑いにする一般的なイジりと全く違う。ともすれば誰も気にしないような違和感を、東野さん独自のセンサーでキャッチし、複数の状況証拠を揃え、木下さんの心情を推理しながら結論を迫る。その東野さんの思考を辿っていく笑いなんだよね。
Aさん この動画で見せる「相手との関係性作り」も少し特殊ですよね。「追い詰める」ではなく「いつの間にか、相手が勝手に追い詰められている」という関係性作り。丁寧な口調で話の核心を突きながらも、あくまで疑問で終わらせ、自分では結論を出さない。そうして相手自身に、自分の間違いや心情を言わせる話法。ジワジワと逃げ場が無くなっていく様を見せるこの話術はおもしろいけど、普通のイジりとは別の腕が必要で、これで笑いを作れる芸人って少ないですよね。
ゴリラ 動画内の木下さんも、抜群に上手いんだよね。反論として言うべきところはしっかり言うから、その後追い詰められていく様が非常に映える。全体の流れを邪魔しない程度に反論しつつ、さりげなくツッコミ所をバラしていくから、物語として非常にスムーズに展開されてるんだよね。
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