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笑い飯を筆頭にNON STYLEやミキ他人気漫才師目白押し!新しい「聴漫才」の正しい聞き方

漫才がやりづらい状況だらけの中で、どうネタを聞かせるか

 あと僕の勝手な予想なのだが、コンビは向かい合わせで座りながら漫才をしているのではないだろうか? 漫才中のやり取りの感じが、相方の顔を見ながら漫才をしているようだったのでそう感じた。もしこの想像が当たっているとしたら、これほどやり辛い漫才はない。

 注意して見てもらうとわかるのだが、漫才師はほとんど相方の顔を見ない。なぜなら相方の顔を見ながら漫才をしてしまうと、2人だけの世界になってしまいお客さんを置いてけぼりにしてしまうのだ。なので漫才師は相方を見るのではなく、体の半身や背中で相方を感じつつ、目の前にいるお客さんの反応をみながら漫才をする。それが客ゼロ、笑いゼロ、センターマイクもなく、目の前には相方という状況で座りながら30分間漫才をするなんてやり辛いに決まっている。

 だがそんな状況だからこそ、30分という時間が活きてくるのだ。

 初めはやり辛そうなコンビも30分ひたすら喋りづづけると、その空間に慣れていき楽しそうに漫才をし始める。本人たちが楽しんでいる漫才は聴いているこちらも楽しくなり、たった5分では気づくことが出来ないネタ以外の面白さや芸人の魅力を感じることが出来る。

 もちろん全てのコンビがそうと言うわけでは無い。あるコンビはアドリブ満載だったり、あるコンビはきっちり1つのネタをやり切ったり、あるコンビは複数のネタをしたりと、コンビによってやり方が違うところも見どころのひとつだ。

 アプリをダウンロードするだけで、出かける手間もお金もかからずに人気芸人の長尺漫才が聴ける「聴漫才」。聴かないという選択肢はない。

 このご時世だからこそ、通勤や通学中の音楽を漫才に変えて、人知れずマスクで隠しながら思う存分笑ってほしい。

 それではみなさん、マスクの中に広がる笑いをご堪能あれ。

 

 

檜山 豊(元お笑いコンビ・ホームチーム)

1996年お笑いコンビ「ホーム・チーム」を結成。NHK『爆笑オンエアバトル』には、ゴールドバトラーに認定された。 また、役者として『人にやさしく』(フジテレビ系)や映画『雨あがる』などに出演。2010年にコンビを解散しその後、 演劇集団「チームギンクラ」を結成。現在は舞台の脚本や番組の企画などのほか、お笑い芸人のネタ見せなども行っている。 また、企業向けセミナーで講師なども務めている。

Twitter:@@hiyama_yutaka

【劇団チーム・ギンクラ】

ひやまゆたか

最終更新:2022/09/01 13:00
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