トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > 社会  > 香川照之、性加害報道に擁護の声

香川照之は性加害報道に生謝罪も…ヤフコメで盛り上がる”完全擁護”の声

香川照之、性加害へ生謝罪も…ヤフコメで盛り上がるおぞましい擁護の声の画像1
香川照之 LOTUS ROOTS 公式サイトより

 8月24日発売の「週刊新潮」9月1日号(新潮社)は、俳優の香川照之が2019年に東京・銀座のクラブで性加害の疑惑があると報じた。

 なんでも、その店の個室で従業員の女性にキスをしたり胸を直接揉んだり、はたまた服の中に手を入れ下着を剝ぎ取り、同行していた客3名と匂いを嗅ぎ回したり、やりたい放題だったようだ。

 被害にあった女性は、その一件でPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症し、2020年には、客である香川の行き過ぎた言動を止められなかったとして、当該のクラブのママに損害賠償請求訴訟を起こした。だが提起された訴訟は、昨年には取り下げられている。

 あきらかに羽目を外し過ぎている内容で、名実ともに優れた俳優である香川のイメージを奈落の底へ落とすものであると同時に、まず人として品がない。

「歌舞伎やドラマでの人気はもちろん、昆虫好きが高じて虫がテーマのキッズブランドを手掛けたり、カマキリに扮した番組をやっていたり、子どもから大人まで好感度が高かった。いわば、全世代から支持されていたので、逆にいえばベッキーの不倫騒動時並みの衝撃を受けた人も多かったと想像できます。トヨタ自動車をはじめとした企業広告や放送中のテレビ朝日系ドラマ『六本木クラス』など、関係各所の混乱は必須です。1995年に結婚した元CA妻とは2016年に離婚し、その4年後には新恋人であるホステスさんと同棲、2人で仲良く訪れたハワイ旅行の総額費用は100万円とも報じられていました。“クラブ活動”はお好きなようですね」(芸能リポーター)

 香川個人に対する訴訟でない背景や真意は、当事者以外に知る由もないが、この一連の報道で不可解なことの1つがネット上に、異常なほどに“擁護”派が乱立していることだ。

《衝撃的な見出しですが「そもそも香川照之さんに対しての訴訟ではない」「しかもすでに取り下げられている」という事実を冷静に見つめるべきかと思います》

《既に取り下げられてる上に香川さん本人を訴えたものでもないとなると、鵜呑みにするのは危険だしこの記事には悪意を感じる》

《銀座でその商売をするのであれば、その位のリスクはあると思います。その時のお会計はどのくらいだったのでしょうか》

 たしかに香川自身を訴えたものではないし、各々のメディアリテラシーを高める意見交換は自由であるが、例え取り下げられたとしても、訴状が存在することを念頭におけば、一方的な判断で香川を擁護し被害者を追いつめるようなコメントをすることは賞賛できるものではない。

 ましてや、”擁護”がジワジワと湧き出るなか、香川の所属事務はやにわに訴状の中身の事実を認め、謝罪の公式コメントを発表した。

弊社所属タレントに関する報道についてのご報告(2022/8/25)lotus-roots.co.jp)
http://lotus-roots.co.jp/wp-content/themes/lotus-roots/pdf/20220825.pdf

 次いで26日には金曜日に香川が司会を務める情報番組『THE TIME,』(TBS系)で、本人が「冒頭にお時間を頂戴いたします。この度は一部週刊誌報道におきまして、私事でお騒がせをいたしまして、皆様にご迷惑、ご心配、ご心痛をおかけし、誠に申し訳ございません。私自身、自らの行動をしっかりと深く反省し、自戒の念をきっちりと持って、改めてまた日々を務めていきたいと思っています」と謝罪した。

 少なくとも、香川の言動によって辛い思いをしている人がいるという事実を本人が認めたわけだが、それなのにヤフーコメントでは、嵐のように擁護のコメントが相次いでいる。

《悪いことは紛れもないことだが、週刊誌側も問題があったというところまで記事にして、和解しているところまで記事にしていないのが良くないと思います》

《被害者と香川さんとの間で解決として合意した中に、この案件について一切口外しない。と言う事も当然入ってたと思います。その前提で考えると、被害者の今の心情は分かりませんが、受け入れた以上週刊誌に漏らすのは違反だと思いました》

 たしかに香川を一斉に責め立てる必要もないが、都合の良いように解釈し、被害者や週刊誌に刃をむけ、香川を“擁護”するようなコメントが今もなお、続々と現れている。

「放送中のドラマもCMも今のところ、放送見送りや香川さんを降板させない意向のようです。テレビ局もCMのクライアントである数々の大企業も、香川さんの存在が大きすぎることや、当事者間で既に和解しているであろうこと、やっぱりクラブという場で起きたことを考慮している気もします。それが逆に、“擁護”を後押しした可能性もありますよね。もし出演するCMやドラマを全部降板したら“局や大企業が悪だと判断したんだから、やっぱり香川を攻撃すべき”みたいな。で、擁護する声もこんなに上がっていなかったんではないかなとも思います」(新聞記者)

 ある広告代理店社員は「トヨタは現状お咎めなしとしているようですが、SDGsの手前もありさすがにやばいのでは……。今後、スポンサーの動向で変わってくるかと思います」との観測を述べていた。被害にあった人が、これ以上悲しまないことを祈るばかりである。

黒崎さとし(編集者・ライター)

1983年、茨城県生まれ。ライター・編集者。普段は某エンタメ企業に勤務してます。

Twitter:@kurosakisatoshi

くろさきさとし

最終更新:2022/08/27 20:00
ページ上部へ戻る

配給映画