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MARUOSAの「かた焼きそばのフィロソフィー」最終回

爆誕! 人類初「冷やしかた焼きそば」のレシピ大公開

爆誕! 人類初「冷やしかた焼きそば」のレシピ大公開の画像1
以下、写真/Yuco Nakamura

 シュプリームのコレクションに楽曲を提供し、海外の有名音楽フェスに出演するなど、国内外で評価されてきた“エクストリーム・ミュージシャン”のMARUOSA。他方で“かた焼きそば研究家”としての顔も持ち、近年は『マツコの知らない世界』(TBS)や『新・日本男児と中居』(日本テレビ)、『たけしのニッポンのミカタ!』(テレビ東京系)といった地上波のテレビ番組にしばしば登場して注目を集めている。そんな彼が、驚愕の絶品・珍品に光を当てながら、かた焼きそばの奥深き哲学に迫る!

 始め有るものは必ず終わり有り。

 1年半弱続いたこの連載も、今回で最終回。

 連載終了の報を受け、まず私は「ラストを飾るに相応しいかた焼きそば」について考えをめぐらせた。美味しい店はまだまだ数多く存在するが、締めくくりとなる一品と言われるとちょっと違う気がする。考えれば考えるほど、答えから離れていく。

 外は夏本番を迎えていた。

 わかっちゃいるが、暑い。ますます思考がまとまらない。食事の献立もいつしか素麺や冷しゃぶサラダなど、胃腸に優しい食事に変わっていく。明らかに身体が「涼」を求めているのだが、肝心の脳がかた焼きそばを欲している。

 この明らかに矛盾した2つの欲望が激しくぶつかり合った瞬間、頭上に大きな疑問符が浮かび上がった。

「冷やしかた焼きそばって、ないのかな?」

 素麺、冷やしラーメン、冷麺、冷製パスタ、冷たいうどん・そば。主要な麺料理には温・冷のバリエーションが存在する。なら、同じ麺料理仲間として冷やしかた焼きそばが存在してもいいはずだ。

 コンビニなどで見かける「パリパリサラダ」という商品があるじゃないかと思った読者もいるだろう。しかし、あれは「サラダ」の領域であり、「メインディッシュ」とは言い切れない。私は「冷製」の「かた焼きそば」が食べたいのだ。

 早速インターネットで冷やしかた焼きそばを提供している店舗を調査したが、見事にヒットせず。というか、そもそも「冷やしかた焼きそば」という概念がこの世に存在しないのではないだろうか。

 人類史上、誰も触れようとしなかったタブーに直面した心持ちだ。

 答えはひとつ、道がなければ作ればいい。

 そもそも、通常のかた焼きそばは温かい状態で食べることを前提に作られている料理なので、そのままを冷やして食べても美味しくはならないだろう。

 まずは具材について考えてみよう。冷製用にレタスやパプリカなど、冷たくても美味しくいただけるようにすればいいかもしれないが、それだと「サラダ」になってしまう。あくまで、かた焼きそばで使われる具材をそのまま使いたい。

 最大の問題はあんかけ。冷えると固くなり、もったりとして口当たりも悪くなるし、揚げ麺にもうまく絡まない。

 数度の試作と試食を繰り返した結果、誰にでも手軽に作れる冷やしかた焼きそばがこの世界に誕生したので、ぜひ紹介させていただきたい。

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