トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > 社会  > 旧統一教会報道で株をあげたTBS

旧統一教会報道で株をあげたTBSと『トップから報道に待った』で株を下げたテレ朝

旧統一教会報道で株をあげたTBSと『トップから報道に待った』で株を下げたテレ朝の画像1
テレビ朝日

 安倍晋三元首相の国葬の実施について依然、反対意見が多いのは、次々と暴かれる旧統一教会と自民党の関係も影響しているのだろう。半世紀にもわたる両者の絆の深さが明るみとなり、7月8日に起きた銃撃事件をきっかけとして皮肉にも、犯行に及んだ本人の思惑通り明るみになった旧統一教会と、政治との粘着質な仲や新事実は今、1番の国民の関心事になってきている。

 それにあわせて、少しセンシティブなこの大事件をどのように扱うのか、マスメディアの姿勢や力量もまた図られている。

 事件直後から硬派に追及をしていると評判なのが『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ/日本テレビ系)だ。わりと保守寄りスタンスの同局だが、この件に関しては怒涛に取材を行い、ズバズバ入り込んだ発信を続けている。

 橋下徹氏が紀藤弁護士をやり込めたシーンは、SNSなどでも大きく話題になっていた。
 

「よく見るのは『ミヤネ屋』の前番組だった『ザ・ワイド』の元スタッフたちのイズムが生きているから……といわれていますが正直、日テレ自体は実はそこまででもなくて、保守寄りの中ではよくやってるよね、くらいの印象ですね。『ミヤネ屋』は読売テレビの制作なので、日テレ社員でもなんであそこまで追求してるのかわかんないです。その道に明るい専門家をコメンテーターとして招き、問題提起から追及まで日々深めているのはすごいと思います」(日本テレビ社員)

 さらに快進撃をみせているのがTBSだ。

 報道番組『News23』だけでなく局を上げて報道を開始し、旧統一教会の内部資料を入手したり現役幹部に直接取材を行うなどしたり、果敢に政治と宗教、金と人の結びつきを露にしている。

 国の元トップが銃殺されるというショッキングな事件で、パンドラの箱がうずき出したところ鍛錬な取材が功を奏し、TBS系のニュースサイト『TBS NEWS DIG Powered by JNN』は7月に、公式配信を行ってから4カ月という短い期間で1億2000万PVを突破した。同サイトの見出しになっているタブには「深堀りDIG(旧統一教会)」のトピックがあることからもわかるよう、旧統一教会周辺の調査報道を人々が求めて、ニュースサイトに辿り着いているのは明快だ。

「TBSでは、若手の意見を取り入れて『最新ニュースだけではなく、過去のニュースを使った事件の解説』を増やしてるそうなんですよ。テレビ局にできることのひとつとして、情報の検証や過去の素材をうまく活用して、何が問題かを丁寧に解説する方針にしていると。実際にやってみたら確かにPVやUUが増えたみたいです。

 今回の旧統一教会関連報道はまさに、その方針の真骨頂なんだと思います。

 若い人がこの事件の報道に触れた時に、SNSなどで年上の人の反応を見て『なにか昔の事件と関連してるんだな』ということには気が付くけど、どんなニュースなのかはあまり知らないですよね。それを丁寧に解説することで、ユーザーが増えた。若者のテレビ離れがいわれていますが、地上波のテレビは見ないものの、Tverも数字を伸ばしていますし、ニュースでもテレビ系の情報なら信頼できる、という風潮が今、若い世代にもできているようなんです」(新聞社記者)

 一過性の情報を流すのではなく、報じ続けるという姿勢には他局にもいい影響を与えている様子だ。一方で、評判を落としているともっぱらなのが、テレビ朝日とNHKだ。

 信教の自由があるので、特定の宗教団体だけをすこぶる悪とする報じ方をするのはたしかに公平性にかけそうで難しいが、すでに多くの被害者が出ているこの問題に対して「NHKは報復を恐れている」などとの見解もある。

 しかし特に左派寄りと思われてきた朝日系のテレビ朝日があまり報道しないことには、多くの失望の声が集まっているようだ。

12
ページ上部へ戻る

配給映画