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『ちむどんどん』評判散々、政治家からも…黒島結菜に“朝ドラヒロイン後遺症”の危険性

『ちむどんどん』評判散々、政治家からも…黒島結菜に朝ドラヒロイン後遺症の危険性の画像1
『ちむどんどん』公式サイトより

 NHK朝ドラ『ちむどんどん』への批判の声が止まらない。

 沖縄方言で「ちむどんどん=胸がわくわくする気持ち」というタイトルの同作は、黒島結菜演じるヒロイン・暢子が沖縄から上京し、料理人を目指す物語。「個性豊かな沖縄四兄妹の、本土復帰からの歩みを描く笑って泣ける朗らかな、50年の物語」(公式HPより)とのことだが、“個性が豊か過ぎる”ヒロイン像は視聴者に受け入れられづらいようだ。

「先週(8月8日~12日)の放送では、暢子が結婚式を挙げましたが、これほど感動しないヒロインの結婚式は、長年朝ドラを見ていて初でした。暢子はもともと和彦(宮沢氷魚)のことが好きでしたが、“恋愛より仕事”と和彦を諦めた。同じ理由で、自分にプロポーズしてきた智(前田公輝)のことも断った。それなのに和彦からのプロポーズをあっさり受け入れたのも謎なら、結婚に反対する和彦の母に頼まれてもいない弁当を届け続け、和彦に『間違ったことしてる?』と言い放つ感覚も理解できません。

 結婚式では、自分がフッた智にスピーチをさせかと思えば、自分が修行したイタリアンの店で行った披露宴では『沖縄料理のお店を開きたい』と宣言。行動がとにかくちぐはぐですし、周囲の人間の気持ちをまったく考えない暢子の言動にはイライラが抑えられません。でも、見ちゃうんですけどね……」(朝ドラファンの40代女性)

 朝ドラの視聴習慣が付いている人にはストレスMAXな『ちむどんどん』。最近、Twitterでは、ドラマの内容に異議を申し立てる「ちむどんどん反省会」というハッシュタグが放送後にトレンドに上がるのが毎朝の恒例行事になっている。

 さらに元農林水産副大臣で元参院議員の礒崎陽輔氏は14日、Twitterで「芸能評論は控えていますが」としながら、「俳優の皆さんは立派に演じられていますが、脚本の論理性が崩壊しています。私自身沖縄振興の関係者として残念であり、既に手後れかもしれませんがNHKは猛省する必要があります」とツイートしている。

 NHKもまさか政治家に批判されるとは思っていなかっただろうが、たとえ「立派に演じられて」いても、ヒロインの黒島結菜にとってこの状況は願わしいものではない。

「朝ドラのヒロインは注目度が高いぶん、コケた時のダメージも甚大。どう考えても脚本が悪い作品だとしても、批判を一身に浴びるのはヒロインです。朝ドラヒロインは、その後のドラマや映画でも主演級の役をやるのが常ですが、朝ドラの評価が芳しくないと、その後に伸び悩むことも。本仮屋ユイカ(2005年『ファイト』)、倉科カナ(2009年『ウェルかめ』)、貫地谷しほり(2007年『ちりとてちん』)、葵わかな(2017年『わろてんか』)あたりは、そんな“朝ドラヒロイン後遺症”で苦しみました。

 中でも近年の朝ドラで“伝説”と言われているのが、夏菜がヒロインの『純と愛』(2012年)と、土屋太鳳がヒロインの『まれ』(2015年)です。『純と愛』はヒロインがギャーギャーとがなり立てるシーンが多く、不条理なストーリーも多くて大不評。一方の『まれ』は主人公の人物設定がブレブレで、視聴者を何度も置き去りにし、こちらもブーイングが殺到しました。Twitterを見ると、『ちむどんどん』について『純と愛』や『まれ』と比較する書き込みがすでに多く寄せられており、これは黒島のイメージと今後にも影響しかねない」(芸能関係者)

 視聴者の思いは数字にハッキリと現れており、平均視聴率はここ10年の朝ドラで最低を記録しそうな勢い。残り2カ月弱で、“ちむどんどん”な逆転劇を期待したい。

 

木村之男(芸能記者、TVウォッチャー)

1972年生まれ、東京都出身。大学時代にライターとして活動し始め、出版社~編集プロダクションを経てフリーに。芸能・カルチャー・テレビ・広告業界などに精通する。趣味はテレビに映った場所を探し出して、そこに行くこと。

きむら

最終更新:2022/08/18 12:00
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