「チキンラーメン」がナポリタンやピザトーストに!? “鶏ガラ”アイデンティティ崩壊危機の3品
#カップ麺 #チキンラーメン #カップ麺一行3昧
世の中では「純喫茶」ブームが続いており、テレビでも『飯尾和樹のずん喫茶』(BSテレ東)や、フジテレビの配信ドラマ『純喫茶に恋をして』などが人気です。大衆酒場とか町中華、定食屋など、レトロな感じのお店が注目されるようですね。
そんな折、あの「チキンラーメン」シリーズから、「純喫茶メニュー」が発売されました。「ナポリタン」「ピザトースト風」「黄色いマイルドカレー」の3品をレビューします。
もともとレトロなイメージのある「チキンラーメン」ですが、「純喫茶」のメニューを再現すると、一体どうなるのでしょうか?
チキンラーメンなのに“汁なし”?「チキンラーメン汁なしどんぶり 純喫茶のナポリタン」
まずは、「チキンラーメン汁なしどんぶり 純喫茶のナポリタン」214円(税別)。ナポリタンといえば、ケチャップでパスタを炒める昔ながらの料理で、「純喫茶」の代表的メニュー。最近では、ナポリタン専門店まである人気ぶりです。
「ナポリタン」というイタリアの地名由来の名称ながら、実は日本発祥。効率化のために茹で置いた太い麺を炒めて供するという、アルデンテとは真逆な調理方法なのも特徴です。伸びた麺がもてはやされる唯一の料理ではないでしょうか。
今回はそのナポリタンを「チキンラーメン」のフォーマットで再現しているわけですが、チキンラーメンなのに“汁なし”というところに違和感がありますよね。チキンラーメンは麺につけられた鶏ガラ醤油味が戻し湯に溶け出してスープになるのに、その一番おいしい部分を湯切りして捨てなければなりません。
チキンラーメンではこれまでにも、汁なしの油そばや焼そばが再現されてきましたが、戻し湯を捨てずにスープとして飲むことで、チキンラーメンのおいしさを無駄にしないように工夫されていました。今回、自らのアイデンティティを捨ててまでチキンラーメンを“汁なし”にする必要があるのかと、ちょっと考えてしまいますが……。
チキンラーメンがベースのナポリタンと、その戻し湯で作ったスープ。これでコーヒーとサラダがあったら、完全に純喫茶のセットメニューですよね。チキンラーメンで汁なし麺は苦しい印象が拭えないものの、純喫茶メニューらしくはなっています。
元祖鶏ガラ醤油味の麺にケチャップベースのソースを合わせ、具として大豆由来のチャーシューチップとチンゲン菜が合わせられています。
ケチャップベースのソースは甘みと酸味が濃く、ベーコンやローストした玉ねぎの風味が感じられる本格派。ただ、ソースの量はそれほど多くなく、本格派なナポリタン味と、いつもより薄いながらチキンラーメンの味が両立しています。鶏ガラを効かせたナポリタン……。ミスマッチとまでは言いませんが、なんとも不思議な感覚でした。
具は大豆チャーシューとチンゲン菜。まったくナポリタンらしくありません。ソースからはベーコンと玉ねぎの濃厚な風味が漂っているのに、入っているのはチャーシューとチンゲン菜で、これもなんだか不思議な感覚に陥ります。
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