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BLリアリティーショー『男の恋愛』が大人気! 男性同士の恋リアは韓国初

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BLリアリティーショー番組『男の恋愛』

 韓国でBLリアリティーショー番組『男の恋愛』が公開され、大きな話題となっている。番組を放送しているのは、韓国地上波3社と通信大手・SKテレコムが合弁で立ち上げたwavveというOTTサービスだ。

 番組のコンセプトは、率直&果敢な男子たちが「男の家」で共同生活しながら、互いの気持ちを確認し合う恋愛リアリティー番組となっている。ちなみに男性同士の恋愛をテーマとしたリアリティーショー番組は韓国内初。番組の内容は、メンバーたちの性的少数者としての悩みや葛藤を描くというよりは、恋愛に重点を置いたポップなつくりとなっている。

 ちなみに、wavveはLGBTQカップルが出演する『Merry Queer』という人気番組もさきがけて制作し、人気獲得に成功した実績も持つ。

 2022年8月5日時点で、第5話まで公開された『男の恋愛』だが、視聴者からは非常に強い支持を受けているようだ。公開前、新規有料登録の牽引ランキングでは1位を記録。他の人気番組がこれまで打ち立てた記録を破る快挙を残している。視聴時間に関しても、Merry Queerと並んで1位、2位を独占したタイミングがあった。

 登場人物は、百貨店のブランドマネージャー・ウンチャン(27歳)、ドラックアーティスト・ヒョン(31歳)、ソムリエ・ソンユル(35歳)、ヘアデザイナー・ヒョクチュン(35歳)、メイクアップアーティスト・チョンヒョン(21歳)、シェフ・チャンミン(29歳)、クリエイター・チャンギュ(26歳)、ダンサー・ジョンホ(31歳)の6人だ。いずれもイケメンで、なかには元芸能事務所の練習生だったメンバーもいる。

 韓国初となる男性同士の恋愛リアリティーショー番組ということで、韓国社会では少なくない波紋も広がっている様子だ。

 例えば、同番組の制作開始がメディアを通じて伝えられ際、番組の廃止や視聴年齢の引き上げを求める声が制作サイドに殺到したという。ただ制作サイドは「多様性について健全な討論がなされるなど、肯定的な視点も多いため廃止は現実的ではない」ときっぱりと断言。制作・放送を貫く意思を明らかにした。

 同番組とMerry Queerの制作を指揮したプロデューサーであるイム・チャンヒョク氏は、「性的少数者たちの環境に対してより現実的な議論が必要ならば、彼らの普段の生活そのものを見せる必要があると思っている」と企画意図を語っている。

 なお、韓国ではここ数年でさまざまなコンセプトの恋愛リアリティーショーが登場している。昨年には、元カレ・元カノと一緒に暮らすというコンセプトの番組『Transit Love』が波紋を呼んだ。再び付き合うカップル、他の異性と付き合うメンバー、そして元カノ・元カノの新たな恋愛を隣で複雑な気持ちで見ているメンバーなど、さまざまな人間模様が視聴者の共感を呼んだ。

 商業的な文脈では、世に溢れる恋愛リアリティーショーと差別化するために、wavveが『Merry Queer』『男の恋愛』など性的少数者の恋愛をテーマに選んだとも捉えられなくもない。ただ結果だけみれば、予想をはるかに上回る好評ぶりであることは事実。関連作品の成功が続けば、より多様な恋愛の在り方をコンセプトにした作品群がどんどん登場してくるかもしれない。

大山ユースケ(ライター)

1990年、千葉県生まれ。某大手メディアに勤務中の複業ライター。得意ジャンルはお笑いと酒。

おおやまゆーすけ

最終更新:2022/08/10 12:00
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