BE:FIRST”最高が何なのかを証明”した『BE:1』SCREAMのとんでもなくロックな流れ

　何すかねこれひょっとして最近ロック流行ってんすかねこれ当曲然り乃木坂46の新曲然りで。

　いや勿論言うて乃木坂みたいに、当曲のタイトルにロックが入っとる訳では決してないのだが、フロアタム的なドンドコ鳴っとるビートとジャックホワイト的な潰れたファズギターのリフと抑圧された時代に対する若気の至りを書き殴ってはみたものの読み返したら恥ずかしくなってゴミ箱に丸めてポイするもそんな思春期真っ只中の息子の事がとにかく気になるお母さんが翌日の掃除中に見つけちゃって広げちゃって読んじゃって夕飯時にさらっとあなたはエイリアンなんかじゃない人間なのよれっきとしたお母さんの大事な息子なんだからねなんか言われちゃってめっちゃキレる的な厨二病全開の歌詞は、

　純然たる「ロック」だ。

　ビートやギターは聴いて貰えりゃお分かりの通りなので割愛するがど頭からもう、拳突き上げたくなるわ、声上げたくなるわのパートがてんこ盛り。単純にバカデカい会場で、願わくば野外で証明ギラギラで聴きたい。大きく取ったトライバル（民族的なという意味なので所謂上述のドンドコです）なビートに蠢きながら声を上げる大観衆が目に浮かぶというか狙っているというか、あからさまにスタジアムロックの体裁が取られている。潰れたファズギターによるリフの荒々しい音質。今までの曲には見られないアプローチであるが、フジロックでジャックホワイトを観て来たばかりのおっさんにはたまらないのであった。

　そうなんだよエレキギターってサイコーなんだよ結局ビートもギターもサイコー過ぎて割愛出来なかったよ許してくれよ。サビ前のアオゥはやっぱりMJ（マイコー或いはマイケルジャクソン）大好きなんじゃねえか俺も大好きだ。サビの随所に差し込まれるアラート音もドキッとするよねいいよね。あとさり気なく人間廃業しちゃってるよねエイリアンさって言っちゃってるよね夢を超えて会ってみたらもう別人じゃなくて宇宙人になっちゃってたんだねああ納得。

　なんつう数々のギミックの中、歌われる殺し文句が楽曲解禁前にハッシュタグとして騒がれた、こちら。

 “最高が何なのか証明しよう”

ですぜ？ アジりにアジった（アジテーション、扇動、あおりと言う意味です）AメロBメロを経てこの一節ですよ。

　つうかこれ歌詞の一字一句ほんの少しでも迷い恥じらいを持ってしまったら途端に崩壊しちまいますよね。そのくらい、覚悟が無ければ歌えない、「カッコいい」が成立しない、そして恐らく「若さ」が無ければ（それは単純に年齢という意味ではなく、グループの今後続いていくであろうキャリアにおいてこの若々しく青臭い炎をいつまで心に宿し続けられるか否かと言う話であり、それはまたメンバーのみならずSKY-HI、或いはBMSGという団体全てにその炎を共有し続ける事が出来るかという点に掛かっている）、パフォーマンス出来ない。

　そう考えるとある種の儚さすら含ませているのではないかと逆説的に考えちまうくらい、バカカッコいい（バカであり、カッコ良くもあり、またバカでいる事をカッコ良く見せる為には上述の覚悟や炎が必要不可欠となってくるというお話）、”最高”のリード曲でした。