『モンスターズ・インク』は『トトロ』『ドラえもん』日本作品のオマージュだらけ!
#金曜ロードショー #しばりやトーマス #金ロー
金曜ロードショー8月は毎度おなじみ、夏休みジブリ特集が来週からスタート! ……するのですが、その前夜祭ならぬ前週祭として今週はディズニー・ピクサーの人気作『モンスターズ・インク』を放送します。本作は民放各局で何度か放送されていますが、金曜ロードショーでは初放送!
モンスターたちが暮らすモンスター・ワールドは、人間の子供たちの悲鳴をエネルギー源にして存続していた。子供たちの悲鳴を集めるのは、会社「モンスターズ・インク」の社員(モンスター)たちだ。
しかし昨今の子供は、過激描写のあるテレビゲームや映画の影響でちょっとやそっとのことでは怖がらない。しかも子供たちを怖がらせることが出来ない社員ばかりで、この人材不足の影響でモンスターワールドのエネルギーは減少、モンスターズ・インクの業績も悪化の一途をたどっていた。
また彼らは、人間の子供たちは病原菌を持っていると考えており、人間の世界からうっかり子供のおもちゃや衣服などを持ち帰ったりすると、子供検疫局・CDA(Child Detection Agency、アメリカ食品医薬品局Food and Drug Administrationのパロディ)による消毒作業や検疫が行われ、その度に業務が滞るため、社長のウォーターヌースは頭を痛めていた。
モンスターズ・インクNo.1の怖がらせ屋、サリーは社長が信頼を寄せる腕利きでどんな子供もサリーに驚かされれば悲鳴を挙げる、プロフェッショナル。マネージャー役のマイクとコンビを組んで今日も、トップの成績を上げていた。
この「モンスターが子供を怖がらせるという仕事をしている」というアイデアは中々にユニークで、水木しげるの『ゲゲゲの鬼太郎』じゃ
♪おばけにゃ会社も 仕事もなんにもない
と歌っていたので、アメリカと日本じゃずいぶん違いがあるんだなあ。モンスターズ・インクでは書類を期限までに提出したり、残業までしてるんだから。
彼女とデートに行くマイクの代わりに、書類を提出することになったサリーは就業時間外だというのに、子供の部屋に行くドアが仕事場に置いたままになっているのを発見、中に入ったところ、人間の女の子、ブーと出会ってしまう。ブーが隙を見てドアの向こうのモンスターワールドに入り込むので、サリーはブーを怖がらせて追い返そうとするが、ブーはサリーを怖がるどころか面白がって付いてくる。
ブーを鞄に閉じ込めて自宅に持ち帰ることになってしまったサリーはマイクに事情を話し、明日になったら仕事のついでに送り返そうとするが、人間の子供が入り込んだことでモンスターワールドはパニックになり、会社にはCDAがやってきて仕事どころじゃない。さらにブーが行方不明になってしまう。マイクは知らんぷりをして「CDAの連中に任せろ」と突き放すが、サリーはブーに愛着が湧いており、彼女を人間の世界に戻すために奔走する。
どんな子供でも簡単に怖がらせてきたサリーが、ブーにはまったく手も足も出ない。予測不可能な行動を取り、まだ言葉も正確に話せない幼児なので意思疎通もできないブーは何をしてくるかわからない、サリーたちにとっては彼女の方がモンスターに見えるという逆転現象だ。
人間の子供を病原菌だと恐れていたサリーは、ブーと触れ合うことで子供は恐れるような存在ではない、子供たちを怖がらせることそのものが間違いだったのではと思い始める。そして子供たちから恐怖のエネルギーを強引に奪い取る機械を会社が開発、使用を目論んでいるという真相を知ったサリーとマイクは、黒幕の手からブーを取り戻そうとする――。
本作はピクサーの第4弾作品として公開20年以上にわたり、関連作品やグッズが売れまくっている人気作品だ。今では『トイ・ストーリー』をはじめピクサー作品は日本でも大ヒットを記録する人気コンテンツだけど、実は最初のころは小ヒット程度で、『トイ・ストーリー』の興行も10億円にすら届かなかった。日本で爆発的ヒットを出した最初のピクサー作品が『モンスターズ・インク』で(約93億円)、次作『ファインディング・ニモ』が100億円越えとなり日本でのピクサー人気は不動のものとなった。
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