永瀬廉の演技を現役講師が解説!『新・信長公記』で発揮した才能とは?
#ジャニーズ #永瀬廉 #新・信長公記
King & Prince・永瀬廉主演の日曜ドラマ『新・信長公記~クラスメートは戦国武将~』(日本テレビ系)が7月24日よりスタート。名だたる戦国武将のクローンが通う日本一の不良校を舞台にした同作において、永瀬は何を考えているのかわからない安穏とした青年・織田信長を演じており、ネット上では「こんな廉くん見たことない」「永瀬廉の新境地」などと何かと話題になっている。
近年、『うちの執事が言うことには』(2019年)、『弱虫ペダル』(20年)、『真夜中乙女戦争』(22年)と主演映画の公開は続いたものの、民放連続ドラマは意外にも初主演の永瀬。そんな彼の演技の特徴とは……? 現在「エイベックス・アーティストアカデミー」のシアター総合コースディレクターとして演技講師も務める演出家で俳優の秋草瑠衣子氏に、『新・信長公記』の第1話を見て解説してもらった。
肩を揺らし、マイペースな“信長の歩き方”を表現
第1話のポイントとなるのは、ドラマの冒頭にたびたび登場していた“約400年前の織田信長のイラスト”だと思いました。信長といえば、知らない人はいない有名武将である分、イメージも十人十色。見る人によっては、永瀬さん演じる信長が「自分のイメージとまったく違う!」と違和感につながってしまう可能性もかなり高いと思います。そこで、同作ではイラストによって「今回の織田信長のイメージはコレ!」と共有のイメージを視聴者に提示した上で、永瀬さんはそのイメージを常に心がけながら芝居をしているように感じました。
というのも、イラストの信長はアゴを少し上げ、伏し目がちに見下ろしているような表情をしていましたが、永瀬さんも信長を演じる際、基本的にそのような表情をしています。ゆらゆらと左右に肩を揺らしながら歩く様も、マイペースな信長の歩き方を表現できていると思いました。
美しいビジュアルを美しく使える才能
今回、なんといっても見ものだったのは、扇子片手に舞いながら戦う戦闘シーンではないでしょうか。ビジュアルも動きも良くないと成立しない上に、ツッコミどころ満載なコミカルなシーンでしたが、永瀬さんだと「わぁ、美しいー!」みたいなノリが成立し、なぜか納得(笑)。それは、あまり演技の技術といった話ではありませんが、俳優の一要素としては羨ましい武器だと思います。美しいビジュアルを美しく使うことができるのは、永瀬さんの才能かもしれませんね。
また、個人的にツボだったのは、遠くをボヤっと見つめるときの表情がとても良かったこと。学級委員長の日下部みやび(山田杏奈)と海辺で話しているシーンでは、永瀬さんが海の向こうをボヤっと見ている時の表情や出で立ちから“壮大さ”が漂い、世間レベルの小さなことなど気にしない視野の広さや、志の大きさを感じました。
体格としては線が細く、見た目では明らかに「強そう」ではない永瀬さんですが、持って生まれた才能を隠し持っている雰囲気だとか、人がついていきたくなるような謎の魅力だとか……そんなミステリアスな空気感を出すのが上手ですね。そういった「人を惹きつける強さ」を持つ織田信長を、今後も楽しみにしたいドラマだと思います!
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