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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 永田町を汚染していった“甘い果実”

安倍家の“旧統一教会人脈”、永田町を汚染していった「当選」という甘い果実

AOKIから1.5億円、五輪理事は元“電通マン”のボンボン

 元電通の高橋治之(78)という男の名前がクローズアップされたのは、7月20日の読売新聞が報じたことがきっかけだった。

 東京五輪・パラリンピック大会組織委員会元理事だった高橋が、紳士服の「AOKI」から、コンサルタント料として4500万円超ものカネをもらっていたというのだ。

 それ以前にも、東京に五輪を招致するために、IOCの人間に多額の“ワイロ”を支払っていたという疑惑もあり、フランスの捜査当局が高橋に目を付けているという報道もあった。
 一介の電通マンごときが、なぜそんなスパイのようなことができるのか、当時も、今も、謎は解明されていない。

 新潮によると、高橋の父親が、物資不足の戦後間もない時期に輸入商として財を成し、テレビ朝日の設立にも関与した実業家だったという。

 なんのことはない、金持ちのボンだったわけだ。電通は、今はわからないが、昔はそういう手合いが多くいた。安倍昭恵が電通に入ったのも、彼女が森永製菓の創業者の娘だったからではないか。

 高橋は、小柳ルミ子やかたせ梨乃などとも浮名を流したという。

 4~5000万は彼にとってはたいしたカネではないのだろう。だが、みなし公務員であった組織委員会理事の時代に、カネをもらいなんらかの便宜を図ったとすれば、これは犯罪である。

 それに、元ではあるが、電通にも、こういう人間をのさばらせ、五輪をカネで買うというような行為を見逃していたのだから、何らかのペナルティがあってしかるべきではないか。

 汚れちまった東京五輪。河瀬直美が監督した東京五輪映画は、評判にもならずに上映は終わってしまった(小さい館ではやっているのかな)。あれからたった1年が過ぎただけだが、10年以上前のような気がするのはなぜか。

 自分の中で、思い出したくない、そう思っているからに違いない。東京五輪は遠くなりにけり。

 さて、この事件はよく覚えている。

 統一教会の機関紙である「世界日報」元編集局長が、統一教会の人間らしき者にメッタ刺しされたのである。

 1984年6月2日のことであった。その被害者のAが、文春でその当時のことを話している。当時「世界日報」は有料購読数約7000部だったという。

 Aは、これの一般紙化を図り、教団の布教や宣伝には使わない方針を打ち出したが、それに反発した国際勝共連合の理事長が率いる100人の男たちに襲撃され、多くの社員がケガをし、Aも解任されてしまった。

 そこでAは、文藝春秋で告発することを決意した。事件はそれが発売される8日前のことだった。

 自宅マンションの前で、坊主頭の男に全身を刺されたのである。警察も傷害事件として捜査したが、7年後に迷宮入りに。

 Aがこう語っている。「教団内部には当時から誰もブレーキをかける人がいません。組織を守るという宗教的信念が何よりも優先される。それが統一教会の本質なのです」

 いまとなっては、警察は本当に動いたのだろうか、仲間揉めということで熱心にやらなかったのではないか、それとも政治家から待ったがかかったのかという疑問がわいてくる。

 組織を守るためには人殺しさえもやりかねない。そんな恐ろしい教団の裏の顔が浮かび上がってくる。

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