永野が牽引した“グレープカンパニー回”、『マルコポロリ!』の真骨頂!
#グレープカンパニー #永野 #ランジャタイ #お見送り芸人しんいち #マルコポロリ
なるおの軽いミスを、番組総出で神展開に
「センター・なるお」の流れがクライマックスに至ったのは、あぁ~しらきについて掘り下げるブロックだった。彼女に関するエピソードトークを披露するのは、なるおだ。
なるお 「2カ月ぐらい前に一緒にライブ出させてもらったんですけど、そのときに僕としらきさんが楽屋のモニターで舞台を見てたんですね。舞台上ではヤーレンズってコンビが漫才をやっていて。で、しらきさんが『あれ。ヤーレンズの足元に何か落ちてない?』って言うんですよ。『見たけど何もないですけどねえ』って言ったら、しらきさんが『あっ、ごめん。あれ、クソ……クツだ』って言ったんです」
永野 「え? クソがあったんですか? 面白いじゃないですか、クソがあったんでしょ?」
なるお 「……」
永野 「黒豚、噛みましたよ、今。黒豚が初めてボケたら」
東野 「ここは、実はすごく大事で。スタジオがわちゃわちゃになったから、改めて番組として建て直さなあかんということで、ベテランに託したわけです、僕は。口笛さんのエピソードトークで番組を立て直そうと思ったら、クツをクソ?」
永野 「なんで!? 全然、難しくねえじゃん!」
なるお 「……」
「クツ」を「クソ」と軽く噛んだだけで、ここまで笑えるくだりにする団体芸がスゴい。画面上には「社会人なるおのクツ≠クソ事変」というテロップが踊っており、なるおの軽いミスを番組総出で“神がかった噛み”に昇華させている。
TVerがなくなったら困る番組No.1
散々、場を荒らしておきながら「お笑いが好きなんでしょうね」といきなり素敵なことを言い出す永野。思わず、レギュラーのあいはら雅一(メッセンジャー)が笑い出した。
ぱら 「ハッハッハッハッハ!」
永野 「(あいはらを指し)お兄ちゃんもわかってくれてます」
東野 「違う、違う(笑)」
永野 「大阪の噂のお兄ちゃん。お兄ちゃんはわかる」
東野 「いや、(ビート)たけしさんと(中田)カウスさんの関係じゃないんですよ(笑)」
永野 「そう思ってましたよ、令和版の。違うんですか? たけしさんとカウス師匠じゃないんですか? 照れ臭いんすよね、お互いにね」
ぱら 「ハッハッハッハ!」
突然、あいはらと共鳴して兄弟盃を交わす永野。グレープカンパニーの内輪だけで盛り上がるのではなく、関西に拠点を置くレギュラー勢ともちゃんと関係性を作る永野が無双している。
最後はしんいちがギターを手に、オリジナルソング「永野さんのうた」の歌唱で締めるらしい。
「こうやって 誰からも愛されないこと
言ってしまうところが 永野さんなんだよ
分かってるよ 後輩の面倒見がいいところ 永野さんの面白いところ
みんな色々あるけど……尊敬してるよ
大きい背中 見せてくれて みんな感謝してるよ永野さん
目標のひとりだよ サンドさんとは違う面白い人
グレープみんな だから大好き永野さん」
泣かせる歌詞を歌うしんいち。長いフリから最後に落とすと思いきや、そのまま歌い上げてしまった。永野を褒めるだけの曲だったのだ。永野がしんいちを睨みつけている。これはどうなのだろう? 選択を誤ったような気もするが……。
しんいち 「……違うんかな、これ?」
東野 「永野さんの顔見てみようか」
永野 「(鬼の形相)」
しんいち 「僕はいろいろ言われてますけど、尊敬はしてますよ! ほんまに、大好きなんすよ」
東野 「この歌聞いて永野さん、どうですか?」
永野 「感動しました」
東野 「感動してたんや(笑)」
しんいち (崩れ落ちる)
「絶対、キレ芸だろうな」という顔から「感動した」で収録を大爆発させた永野。一言でこれは、本当にスゴい。物凄い地肩だ。
最高の団体芸だった。台本で作られたものではなく、芸人同士がぶつかって生まれる笑い。サンド中心の事務所とは思えないほどカオスだが、決して永野の独壇場で終わらなかったのも素晴らしい。トークバラエティとしては『アメトーーク!』(テレビ朝日系)より壊れているし、『さんまのお笑い向上委員会』(フジテレビ系)よりもテーマに沿っている。
日曜の昼からこんな番組をやっているのだから、関西はスゴい。TVerがなくなって困る番組といえば、かつては『相席食堂』(朝日放送)だったが、今は間違いなく『マルコポロリ!』だ。これを見た後、筆者は一日じゅう『マルコポロリ!』の思い出し笑いがひどかった。今年見た番組で一番面白かったと思う。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事