秋葉原殺傷事件に死刑執行、ネットで囁かれる「見せしめ」と“死刑囚マニア”の予言
#事件 #死刑制度
世界の趨勢が死刑廃止に傾く中、粛々と死刑執行を行っている日本。7月26日には、秋葉原殺傷事件で死刑が確定していた加藤智大死刑囚(39才)の死刑が執行された。
事件が発生したのは2008年6月のこと。それから14年を経て、7人の命が奪われた事件にひとつの区切りが付いた形だが、ネットでは「なぜこのタイミングなのか?」という声が絶えない。
「刑事訴訟法では、死刑が確定してから6カ月以内に執行すると定められていますが、実際には10年以上かかることもザラ。かねてより迅速化を求める声はありますが、法務省は慎重の上に慎重を重ねた検討が必要だとの姿勢を崩しておらず、死刑囚の高齢化が新たな問題となっていて、執行を待つことなく病死する例も後を絶ちません。
事実上、執行される可能性がない死刑囚もいて、わかりやすいのは共犯者が捕まっていない場合。その他、再審請求を行っている者、冤罪の可能性が指摘されている者などは執行されない暗黙のルールが存在します。また、順番が前後することもめずらしくなく、死刑が確定してから半世紀以上経過した死刑囚がいる一方で、池田小事件の宅間守のように、確定から約1年で刑が執行された例もあります」(フリージャーナリスト)
加藤死刑囚の場合、死刑が確定したのは2015年。それから7年で執行されたのは「ごく平均的」(前出・ジャーナリスト)だというが、SNSには、
<安倍さんの事件があったし、そろそろ見せしめ的に執行があるのではないかと思っていました>
<加藤死刑囚の死刑執行って、いわゆる「見せしめ」よね。「いま」執行することに意味がある、と判断したわけね>
<このタイミングで加藤の死刑執行とか、統一教会問題から目を逸らさせたい意図が見え見え過ぎるんですよね>
といった投稿も見られる。こういった声が上がるのは、執行のタイミングが恣意的に感じられるとともに、なんらかの目論見があることが伺われるケースも散見されるからだ。
「ここ数年、川崎市で通学中の児童が切りつけられた事件、36人もの人命が失われた京アニ事件、鉄道内で相次いだ刺傷事件、26人が死亡した大阪市のクリニック放火事件など、無差別殺傷事件が相次いでおり、つい先日には安倍元首相銃撃事件も発生。国民が不安を覚える中で、無差別殺傷事件の端緒となった秋葉原事件の犯人への死刑が執行されたことは、決して偶然だとは思えません。
過去には、神戸連続児童殺傷事件の発生直後に連続射殺事件の永山則夫の死刑が執行され、秋葉原事件発生の数日後には連続幼女殺人事件の宮崎勤の死刑が執行されています。死刑容認が8割を超える状況で、安倍首相銃撃事件の山上徹也容疑者を含めたいわゆる“無敵の人”への見せしめでは、という指摘が登場するのは当然でしょう」(週刊誌記者)
上述の通り、かなり“ランダム”に行われる死刑の執行。ところが、死刑囚マニアたちは加藤の死刑執行を予言していた。
「5ちゃんねるには、確定死刑囚について語り合うスレッドがかれこれ20年近くも前から存在しています。起こした事件の内容、犯人のバックグラウンド、冤罪の可能性、執行のタイミングなど、いろいろな観点から死刑囚を語る書き込みが寄せられていますが、加藤については、執行が間近だと思われる7名の中に名前が挙げられており、マニアの目は確かなことが証明されました。
被害者が多い上に冤罪の可能性もなく、反省の色も見られない死刑囚は執行が早い傾向があり、相模原障害者施設殺傷事件の植松聖や、座間市アパート9人殺害事件の白石隆浩はスピード執行があるかもしれません」(ニュースサイト編集者)
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