コムドットはなぜ、シャネルから起用された側なのに炎上したのか?
#檜山豊
この炎上「コムドットは悪くない」。
ハイブランドのオーソドックスな形はモデルを起用すること。我々一般人はモデルを目指している人でも無い限り、海外のモデルさんの名前すら知らない。だが全く知らないモデルさんを起用したからといってその、ブランド自体の価値を下げることも、非難されることもない。それは香水やバック、洋服といった商品と同じように、モデル自身が商品であり、笑っていようが真顔でいようがその人の人間性が見えることはほぼ無い。
つまり、ハイブランドが起用する人物は、人間性が0か100でないと何かしらの摩擦が起きてしまうのだ。
コムドットは正直まだ、0でも100でもない。その辺りが今回の炎上の火種であり、非難した人たちが納得出来なかった部分だったのかもしれない。彼らのスローガンが違っていたり、年齢がもっと上だったり、キャラクターが飛びぬけていたり、過去の炎上騒ぎが無かったとしたら0か100になれた可能性はある。
ひとつだけ聞きたい。非難している人たちは「VOGUE GIRL JAPAN」の記事を読んだのだろうか? 記事の中盤に『「チャンス」は訪れるものでは無く、引き寄せるもの。』と題したブロックにこう、書いてある。
「すずらんやローズなど、1種類のフローラルの香りで構成された香水が人気だった約100年前に、80種類以上の香りを調香した香水『シャネルN°5』を世に送り出したのが創始者のガブリエルシャネル」
これはコムドットの起用理由にもある“既成概念やルールに縛られない”という言葉をシャネル創始者が体現したものであり、それがコンセプトでもある。
そんなシャネルを購入する人たち、既成概念やルールに縛られてどうするのか? 本当にシャネルを愛するのなら、この挑戦も受け入れて欲しいと思う。
「シャネルN°5」を世に出した100年前にも確実に、賛否はあった。その否に自分がなっていることを非難している愛用者の皆さん、もう一度考えてみましょう。
そしてこれだけは間違いなく言える。この炎上「コムドットは悪くない」。
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