『ジュラシック・ワールド/炎の王国』はオマージュを焼き払い原作とかけ離れた展開に
#金曜ロードショー #しばりやトーマス #金ロー
『ジュラシック・ワールド』シリーズ最新作公開を記念して前2作を連続で放送している金曜ロードショー、今週は『ジュラシック・ワールド/炎の王国』を放送します。
前作の事件でパークは閉鎖となり、島は恐竜たちが闊歩する古代の世界となった。しかし島の火山が噴火し、活火山であることが判明。このままでは島の恐竜たちは全滅してしまう。パークの元管理責任者であったクレア(ブライス・ダラス・ハワード)は、今では恐竜の保護を目的とした団体・DPGの代表となってパーク内の恐竜を救うため政府の援助を求めていた。
連邦議会で恐竜を保護するか、しないかが話し合われ、専門家として出席した学者のイアン・マルコム(『ジュラシック・パーク』の1と2に出演したキャラクター)は、人類のクローン技術がついに恐竜まで生み出してしまったことに触れ「テクノロジーの進歩がやがて、人類自体を破滅に追いやるだろう」と警鐘する。議会は恐竜を保護せず、自然に淘汰されることを見守るという結論を下す。
失望するクレアの元にロックウッド財団の設立者、ベンジャミン(ジェームズ・クロムウェル)から連絡が入る。彼はパークを最初に設立したジョン・ハモンドのパートナーだったが、今では袂を分かち慈善活動に身をささげている。パーク崩壊の原因が“自分にもある”というベンジャミンはクレアを支援し、パークの恐竜を救いだす手伝いをしたいという。
ベンジャミンの資産を運用する責任者イーライ・ミルズ(レイフ・スポール)から予算の関係で救えるのは「11頭の恐竜だけ」といい、特にヴェロキラプトルのブルーが必要だといい、ブルーを確保するためにかつて調教師としてブルーを育成していた元軍人のオーウェン(クリス・プラット)の協力が必要不可欠なのだと。
前作の事件のあと、隠遁生活を送っていたオーウェンだがクレアの説得に応じ、今回はブルーを保護するだけだという依頼を受けて再び島へ。
財団が雇った傭兵部隊の指揮のもと、DPGのメンバーフランクリンとジアの協力でブルーを発見、保護しようとするが傭兵のリーダーはブルーを麻酔弾を使い強制的に捕獲。彼らの目的はミルズの指導で恐竜を兵器として高値で売りさばくことだった。オーウェンたちは島に置き去りにされるところだったが、火山の噴火で崩壊する島から間一髪脱出。彼らの背後では溶岩に巻き込まれたブラキオサウルスの物悲しい悲鳴が響き渡るのだった。
『ジュラシック・ワールド/炎の王国』の原題は、Fallen Kingdom、「崩壊する王国」で崩壊する王国とはもちろん、火山が噴火して炎の海に沈む島のことだが、崩壊するのは人間の世界であることも示唆される。冒頭でマルコム博士が「進歩し続けるテクノロジーがやがて人類という種を駆逐するようになるだろう」と警鐘を促すように、本作では人類がテクノロジーを過信しすぎたためコントロールできない技術の進化によって、滅びを迎えるであろう描写がなされる。
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