『アメトーーク!』ダチョウ倶楽部 上島竜兵は“かつて”じゃなくて“いまもまだ”面白い人
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有田哲平「確認したいなっていう方は、ぜひTVerで再度ご覧いただければ」
22日の『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ系)は、「実は間違っている!? コンプライアンスの落とし穴」と題した企画が放送されていた。ゲストの俳優は若村麻由美、ツッコミ役の芸人はヒコロヒーである。
ただ、幾重にもひねった企画が毎回のように放送される同番組。今回もまた、ただでは終わらなかった。
番組は、バラエティ番組のコンプライアンスの境界線を探っていく。罰ゲームは受けているフリだったらOKなのか。激臭くつ下、激痛マッサージ、激辛料理、無茶振りファーストテイクといった罰ゲームを、若村とヒコロヒーがくらっていく。その演技力であたかも臭いくつ下を嗅いだりしているかのように見せつける若村。それに対して、臭くはないものの演技がダメダメだったりするヒコロヒー。そんな2人の対比で番組は進行していった。
滝沢カレンがナレーションをする美食遺産のVTRが終わり、番組は恒例のコンプライアンス委員会のコーナーへ。ツッコミ役の芸人を別室に呼び出し、コンプライアンスの観点から不適切な発言がなかったかを検証する時間だ。いや、不適切発言の検証というのはあくまでも番組上の設定で、その実態は、番組に振り回され右往左往する芸人に「もっとくったツッコミができたのではないか」など芸人としてのダメ出しをしたりするコーナーなのだが。コンプライアンス委員会はいつだって「もっとくったツッコミ」をご所望だ。
さて、同委員会のコーナー、いつもは審査結果という名のダメ出しを伝える役としてヒコロヒーが別室で待ち構えている。しかし、今回はヒコロヒーがスタジオのツッコミ役だった。ということは、ヒコロヒーが別の誰かにダメ出しをされるのだろうか――?
画面は切り替わって別室へ。そこにはいつもどおりヒコロヒーが座って待っている。「失礼します」といって扉から入ってきたのは、NON STYLEの井上裕介だ。なぜか股間に白鳥の首がついたバレエ衣装を着ている。ヒコロヒーが審査結果を告げていく。しかし、そこで彼女の口から語られる井上の言動は、視聴者には覚えのないものばかり。井上自身も審査結果に疑問をもっている様子だったが、ヒコロヒーの次のような“種明かし”ですべてが明らかになる。
「白鳥のパンツ姿でファーストテイクをやらされていたとき、『これ2時間特番なん?』というツッコミをされてらっしゃいましたね。アレもですね、どうせでしたら『いや意味ないやん!』というツッコミが一番正しかったのかなと」
「『意味ないやん!』もしくは『いや使う気ないのにいつまで歌わすねん!』まで言っていただいたほうが助かったかなという」
「なんならですね、『今日、俺ここまで映ってなかったんやぞ!』までいただければよかったかなと」
なるほど、井上は最初からスタジオにいたのだ。激痛マッサージなどの罰ゲームをしっかり受けていたのだ。しかし、画面には映っていなかった。編集で切られていた。井上の証言によれば、オープニングでヒコロヒーが登場し、彼は画面向かって左端の席(編集でカットされやすい場所)に移動させられたようだ。収録後の不祥事発覚が懸念される芸人用の席のシフト。またの名を、さらば青春の光・東ブクロシフト。
井上も騙されていたが、視聴者も同時に騙されていたというわけだ。井上が状況を理解した瞬間の絶妙な表情。彼の表情を見た瞬間、視聴者の違和感も笑いとともに解けていく。
「もし、何かおかしいな、確認したいなっていう方は、ぜひTVerで再度ご覧いただければと思います」
番組のエンディングで、すべてを把握しているMCの有田哲平(くりぃむしちゅー)が不敵な笑みを浮かべながら視聴者に呼びかけた。どんでん返しの存在を事前に告知せずとも、SNSなどで話題になればTVerなどの配信を後追いで見てくれる。地上波で見た人も、配信を改めて確認することで再生数を回してくれる。いまのテレビにおける話題づくり、実績づくりのひとつの模索の方向性についても、改めて認識する回だった。
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