世界平和統一家庭連合、日本の信者から吸い上げた献金で韓国に“統一教タウン”建設
2022/07/25 07:00
#統一教会
安倍元首相狙撃事件で世界平和統一家庭連合(以下、旧統一教会と表記)の問題が再燃するなか、韓国・CBSニュースが新たな情報を伝えた。日本の信者から集められた“献金”の一部が、韓国・京畿道加平郡で建設中の“統一教タウン”の開発費用として使われているというものだ。同メディアは匿名の通報者より情報を得たとしている。
韓国の旧統一教会は“地上の天国”をつくるという計画のもと、2017年から加平郡雪岳面一帯で統一教タウンの建設のために大規模な不動産開発を行ってきた。広大な敷地には博物館である「天地禅学院」をはじめ、学校、文化施設、カフェ、日本の伝統民俗村、ホテル、樹木園などあらゆる施設が建設される予定となっている。
また統一教タウンには、総裁・韓鶴子を神格化するための宗教施設も建設予定だ。韓国メディアが入手した事業計画書(2020年3月作成)によれば、神格化のための施設は韓鶴子の住む“宮殿”のすぐ下に建設されるという。竣工予定は2023年。建設に投入される資金はおよそ870億ウォン(約92億円)と莫大な金額だ。統一教タウンは主に、韓国と日本の信者をターゲットにした宗教施設だとされており、その建設費用の一部に日本の信者から集めた献金が充てられているという。
旧統一教会の元日本人信者のひとりは、同韓国メディアの取材に対し次のようにコメントしている。
「日本では表向き捜査が始まっていますが、統一教会への献金問題の捜査をうまく進めてほしいです。その結果は、日本人や日本の信者たちが、韓国の統一教会の姿を知るきっかけになるでしょう。(旧統一教会の悪事は)容認できないことであり、宗教を利用した犯罪は本当に許せないことだと思います。人の心を洗脳し、信者をだましてお金を奪う統一教会を許すことはできません」
この統一教タウンについて、韓国紙の記者・R氏は次のように話している。
「いわゆる統一教タウンが建設されている一帯は、もともと教団が自分たちだけで共有していた場所でした。しかし大規模開発を行うことで、観光地のように作り替える意図があるとされています。現在、周辺地域で遊覧船事業などにも進出しようとしています。仮に観光地となってしまえば、信者だけでなく、エリアの雰囲気に触れた一般の人たちが知らず知らずのうちに影響を受ける危険性もある。韓国では警鐘を鳴らす宗教界・知識人の声が少なくありません」
安倍元首相の事件をきっかけに、韓国でも旧統一教会が及ぼした日本国内の被害について広く知られようとしている。今後、両国で捜査や取材が進むことで、日韓をまたにかけたお金の流れや、被害状況が1日も早く明るみにでることを願うばかりだ。
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