全日本アマチュア芸人No.1決定戦できわどいモノマネを見せた魚雷2倍速がすごい
#馬鹿よ貴方は新道竜巳
魚雷2倍速以外にも可能性ある芸人が目白押し
アマチュアだからこその“攻めた表現”が随所にちりばめられており、私もまた別のお笑い文化に触れる事が出来て嬉しかった。
簡単に紹介してみると例えば、惹女香花。こちらもピン芸人で、フリップでいそうでいない名前を発表していくというネタで大爆笑を起こしていた。名前という、シンプルなところで誰も気がつかない笑いの角度を持っている彼には、かなりの才能の高さを感じた。
そして漫才コンビのキッスエンドランは、なかなかきわどいネタで「H専門の部活がもし高校にあったら……」という架空の漫才コントを披露。部員が3人しかいないからこれじゃHできない。「Hは3人でもできるだろ」というルールの中でツッコミが入り。部活ネタは数あれど“H部”というテーマに乗せ換える事で、ここまで面白くなるんだと思わせられた。
そして優勝した夕げ。こちらは男女の漫才コンビで、新しいツッコミの見せ方を発明していた。中華料理の話をしている最中、女性の石井さんが「酢豚君」と言う。するとツッコミで男性の鈴木さんが「きっと悪口なんだろうなー」とセリフで完結しない。
ツッコミは本来、明確な言葉でお客さんの代弁者という体で行うものだが、ここは不明確なままツッコミ切らずに次に進むという偉業を見せていた。他の台詞で鈴木さんが「下に観させていただきます」と毒舌と敬意が混合させた言葉作りも珍しい。さらに、取り上げていた議題や言葉選び、表現力全てにおいて高いレベルの漫才を見せていた。
いずれにしても今回の大会を見て今後、アマチュアや学生、社会人などのお笑いテクニックが注目されていく事は間違いないと感じた。
なお審査員は、児島気奈(K-PRO代表)、なかがわりょう(フランスピアノ)、北村直久(作家)、なんぶ(作家)、新道竜巳(馬鹿よ貴方は)でした。
MCはザ・ギースで、決勝進出者のハバネロ胡椒がザ・ギースのファンという事で、関連グッズなどを持ってきてその好きさ加減を自分たちの漫才よりもアピール。ライブ後、楽屋にサインをもらいに来て書いてもらっていた。彼らは残念ながら敗退したのに、優勝ぐらい喜んでいました。
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