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「BTSサヨナラ特集」で復活もくろむ? NHK『紅白』の作戦と打ち切り騒動の行方

「BTSサヨナラ特集」で復活もくろむ? NHK『紅白』のある作戦と打ち切り騒動の行方の画像1
BTS(Getty Images)

 韓国の7人組グループ・BTSが今後、メンバー全員でソロ活動を本格化させると発表した件は、世界中に激震を走らせた。

「世界的に活躍するBTSメンバーの兵役を免除するべきかどうか、韓国国内でも賛否両論の意見が飛び交っている。ただ、BTSが所属する最大手事務所のHYBEは上場企業ということもあり、兵役免除でバッシングを受けて株価が下落することも恐れているようです。そこで、ひとまずはグループでの活動を休止して、ソロ活動にシフトするという対策を取った。それでもHYBEの株価は、この発表後に約25%も暴落してしまった。これを受けた事務所がすぐに、BTSは活動を休止するわけではなく、ソロ活動を本格化するだけだとメディアに訂正を求めるなど、混乱していました」(スポーツ紙記者)

 6月14日には、BTSの公式YouTubeチャンネルでメンバーの口から苦悩や葛藤が語られ、涙ぐむ様子も配信されたことで、ファンには動揺が広がった。

「ただの期間限定のソロ活動ならば、もっと明るく発表するのでは。なんとも言えない雰囲気の動画で、活動休止どころか解散するのではないかとファンも大騒ぎになった。ただ、BTSは2030年の『釜山国際博覧会』の広報大使を務めることが発表されており、韓国の一部メディアでは、メンバー全員の兵役が終わる2030年をめどにグループ活動を再開するとも言われています。ただ、あまりに長い期間なので、BTSといえども人気が持続しているかはわからない」(同上)

 そんな“BTS問題”に揺れ動いているのは、日本のメディアとて同じだ。

「BTSは熱狂的なファンが多く、雑誌の売れ行きを左右するので、ほとんどの女性週刊誌が毎週のようにBTSの関連の記事を可能な限り盛り込んでいる。個々のソロ活動に入っても企画は通るでしょうが、グループとしてのBTSを取り上げることこそ部数アップに必要なのは明白ですよ。韓国の人気グループといえば、東方神起やBIGBANGなどの“先例”もあるので、BTSも同じ道を辿るのではないかと心配されている」(週刊誌記者)

 そんな中、“BTSの最後”を虎視眈々と狙っているのが、NHKだという。

「NHKは、音楽番組『SONGS』をはじめ、BTSの映像素材をどこの民放局よりも多く保有している。そこで、BTSを特集する番組の制作はもとより、年末の『紅白歌合戦』でも、BTSを大々的に取り扱った企画を予定しているようです。衛星中継でメンバーの声を届ける企画も出ているとか。BTS全員は無理なら、一部のメンバーだけでもいい。特に、初のソロアルバムを今年7月に発売したJ-HOPE(ジェイホープ)を狙っているとか。それも難しい場合は、過去の膨大なアーカイブで特別VTRを制作し、これまでのグループとしての活動を振り返る企画を行うつもりでいるようです」(民放関係者)

 NHKがそこまでしてBTSを取り上げたいのは、“改革派”として知られる前田晃伸会長の意向があるからだと言われている。

「前田会長は2023年1月の任期満了で会長職を降りることを宣言しています。総仕上げとなる今年は、さまざまな“改革”を急ピッチで行っている。ここ数年、視聴率もふるわない『紅白歌合戦』の打ち切り説もそのひとつ。5月の定例会見で、前田会長は月刊誌『文藝春秋』(文藝春秋)に掲載されたNHK関係者による“紅白打ち切り告発”について明確に否定をしましたが、それでも“視聴者に望まれない番組は変えていく”という姿勢は変わらない。任期中の最後の仕事として、『紅白』の去就を決めてから退任するつもりなのでしょう。
 となると、今年の『紅白』は去年の歴代最低視聴率を上回るのは当然のミッションとして、SNSなどを中心に若い視聴者層からどれだけ話題になったかも審議される。BTSをどんな手を使ってでも引っ張り出すことは、もはや至上命題になっているんです」(スポーツ紙記者)

 果たして、窮地の『紅白』はBTSの出演を実現させ、視聴率を獲得することができるのか?

小林真一(フリーライター)

テレビ局勤務を経て、フリーライターに。過去の仕事から、ジャニーズやアイドルの裏側に精通している。

こばやししんいち

最終更新:2022/07/19 06:00
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