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日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 中島知子がようやく“復帰”

中島知子、『さんまの向上委員会』出演でようやく獲得した“復帰”イメージ

“松竹の闇”をあぶり出しにいく中島のインファイト&スピード

 今回の『お笑い向上委員会』は、中島の過去を掘り下げるより中島の実力を再認識する場として機能した感がある。結果、キレキレだった。例えば、さんまとのトーク中に、いきなり陣内智則に矢を放ったくだりだ。

中島 「(以前、週刊誌の)記者の人と殴り合いもちょっとして。ネタがないときに(私のところに)来るから。(ひな壇を指して)みんなはいいじゃないですか。結婚して離婚して、いろいろネタがあるから」
陣内 「だいぶ来たな(笑)。スゴい速さで、ここ(目の前に)おった」
さんま 「スゴい速さで、“ピュッ、ピュッ、ピュッ、ピュッ”やな!」

 中島のインファイトに興奮するさんま。よく考えると、さんまのスピード感と渡り合えているのもスゴい。しゃべりのテンポは上沼恵美子に近く、ブランクをまるで感じさせない。

 返す刀で、松竹の内情にもメスを入れる中島。

中島 「会社にはヒモみたいな芸人しかおらんから、男がね。男がまたしっかりしてないんですわ!」
ヒコ 「芸人ですか?」
中島 「マネージャーさんも、ちょっと」
ヒコ 「マネージャーさんじゃなくて、奥元さん(松竹芸能・取締役の奥元伸典氏のこと)のことずっと言ってますやんか」
陣内 「全員、刺しにきてるな(笑)」
中島 「いやいや、奥元さんはいいの。奥元さんは……」
さんま 「個人名出すな、アホ!」
中島 「奥元さんはいい人よ。もともと黒服でね、大阪のマハラジャの」

 全方位に刃を向ける、怖いものなしの中島。しかも、そこそこ深刻な話題を展開している。彼女が在籍していた時代の“ヒモみたいな芸人”とは、一体誰を指しているのだろう? 「黒服」「マハラジャ」と生々しい単語を交えながら、“松竹の闇”をあぶり出しにいくテロ行為。久々の登場なのに無双してて驚くし、早口なのにちゃんと言葉を聞き取れるのもスゴい。

 さて、今後、彼女はどの道へ進むのだろう? 地方タレントとして生きていくのか、それともキー局で活動するのか。

「大分でレギュラー2本をいただいてて、福岡でも生放送をいただいてて、九州では(お仕事を)いただいてるんですが、最近は移住が流行ってるから、移住をきっかけに(東京から出演依頼を)結構いただくんですよ。だから、(キー局で出演依頼を)くださるんだったら来ます」(中島)

 そう。関東で暮らす筆者が見ていなかっただけで、彼女本人にブランクはない。大分で仕事を継続していたのだ。どうりで、現役バリバリの手数の速さだった。今もインファイトで戦える鋭さを、中島は持ち続けている。

 今回の『お笑い向上委員会』出演は、スタッフによる様子見だった気がする。だから、あえて騒動の核心には触れなかった。さんまの仕切りからは、意図的に話をそらそうとする意図を感じた。

『有吉ゼミ』、『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)、『デマ投稿を許さない』(ABEMA)など、昨年末から顔を見る機会が増えた中島。しかし、“危うい事情を抱えた元売れっ子”という扱いからは決して脱していなかった。結局のところ、騒動の真相を掘り起こすための出演ばかりだったのだ。ひたすら笑いに徹する『お笑い向上委員会』だからこそ、今回でようやく「復帰した」というイメージに変わりつつある。

 スタジオに登場してしばらくは、オドオドした様子を隠せなかった中島。しかし、エンディングあたりになると往年の表情に近かったし、喉もしっかり開いていた。いまだ、平場ではトップクラスの実力を持つこともわかった。

 乗り越えるべき事情は残されているが、秋の改編期あたりからはひょっとしたらひょっとするか?

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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最終更新:2022/07/18 11:00
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