TBS、テレ東で“心霊番組”が復活も…突撃心霊スポットがカブる切実事情
#TBS #テレビ東京
海、花火、浴衣、かき氷、そうめん……夏の風物詩を挙げればキリがないが、そのひとつが怪談や肝試し。ここ最近、あまり見かけなかった心霊番組が地上波で相次いで放送され、“復権”の兆しを見せている。
まず、TBSが7月11日に『47都道府県最恐スポット&ついに映った!!スタジオ大パニック』という2時間番組を放送すると、テレビ東京は14日に『真夏の絶恐映像 日本で一番コワい夜 “宜保愛子”秘蔵テープ解禁』という番組を3時間半にわたって放送。夏気分を一気に盛り上げてくれた。
【テレビ東京 7月13日水曜よる6時25分 3.5時間放送】真夏の #絶恐映像 #日本で一番コワい夜 #神田愛花 #藤田ニコル #宜保愛子 pic.twitter.com/YM8TTnC5pv
— 「真夏の絶恐映像 日本で一番コワい夜」7月13日(水)よる6時25分 3.5時間放送 テレビ東京@tx_saikyoueizou) July 5, 2022
「テレビ界では夏の心霊番組は大定番。“怖いけど目が離せない”という人間心理をつき、固く視聴率が取れるコンテンツとして、昭和の頃はあちらでもこちらでも心霊番組をやっていました。近年、急速に心霊番組が減った理由のひとつは、コンプライアンスが非常にうるさくなったから。心霊映像はともすれば“フェイク”と受け取られますし、“呪い”や“祟り”など根拠が定かでない理由でいたずらに恐怖心を煽るような演出は、BPO案件にもなりかねません」(キー局関係者)
それを“エンターテイメント”と捉えるか、“やらせ”と捉えるかは人それぞれ。世の流れとしては、それが許されにくくなっているようだが、TBSの番組では思わずニヤリとしてしまうような場面もあった。
「番組では恐怖スポット紹介の間に『令和版 学校の怪談』というコーナーがありましたが、その内容がなんとも現代的。“音楽室のベートーベンが笑う”、“理科室の人体模型が動く”、“トイレの花子さん”などの怪談は古式ゆかしいものでしたが、“いつの間にかLINEグループに参加してくる『LINEわらし』”や、“学校のコンピュータールームのパソコンに現れる『パソコンババア』”といった怪談は、かつては考えられなかったもので、時代を感じさせられました」(テレビ情報誌記者)
大人は“なんだそれ”と鼻で笑ってしまいそうだが、都市伝説のレジェンド「口裂け女」は車に乗っていた説も。口裂け女の都市伝説が大流行した1970年代は、日本もモータリゼーション全盛の時代。いつの世も怪談はトレンドを取り入れる、ということだが、心霊番組が置かれた状況は非常に厳しい。
「恐怖映像や心霊スポット企画は視聴率は稼げますが、昨今の状況では『フェイク、やらせでは?』と突っつかれ、場合によっては炎上しかねません。まさか『この番組はフィクションです』というテロップを入れるわけにもいきませんし。また、『子どもが怖がって寝られない』といったクレームを入れる視聴者もいます。
また、テクノロジーの進歩も心霊番組を成立させにくくしています。ブラウン管テレビの時代なら、『よくわからないものが映っている』というナレーションで、いくらでも恐怖映像を作れました。ですが、スマホカメラの性能が飛躍的に向上した今、ボヤけた心霊映像にはなんのリアリティもありません。実際、TBSとテレ東の番組で紹介された恐怖映像も、かなり昔から使い回されているシロモノばかりでした。
さらに、ネットの普及も大きな障壁になっています。かつては心霊スポットを紹介しても、視聴者が場所を特定するのは困難でしたが、今ならネット検索で一発。すぐに現場に人が集まってしまいます。TBSとテレ東の番組では全く同じホテルとスタジオが紹介されていましたが、あれは撮影許可が下りる心霊スポットが他にないから。何か新たな手法を生み出さなければ、心霊番組は遠からず絶滅する運命です」(民放バラエティ番組制作関係者)
一方で、心霊系のYouTubeチャンネルはファンも多く盛り上がっていたりして、心霊ファンは地上波よりもこっちで楽しんでいるのかも?
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